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マニ教 (文庫クセジュ)
 
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マニ教 (文庫クセジュ) [新書]

ミシェル タルデュー , Michel Tardieu , 大貫 隆 , 中野 千恵美
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

イスラム世界に断食月をもたらした、二元論的宗教――三世紀のペルシアで生まれたマニ教は、厳粛な倫理と儀礼により律されていた。開祖マニが唱道した教えを、聖典をもとに解説する。
【編集者よりひとこと】
“文明の衝突”が叫ばれる時代において、多くのキリスト教徒にとっていまだ「異端」の代名詞的存在と目されているマニ教を知ることは、大いに意義あることと思われます。本書では、地中海世界からシルクロードの果てまで、マニ教伝播の足跡を告げる古代史料を、博覧強記で鳴るコレージュ・ド・フランス教授が快刀乱麻に整理し、マニ教が包まれてきた謎のヴェールを次々はがしてくれます。ゾロアスター教とキリスト教と仏教が秘教的に融合した世界観を読み解く、価値ある1冊です。

内容(「BOOK」データベースより)

三世紀のペルシアで生まれたマニ教は、厳粛な倫理と儀礼により律されていた。イスラム世界にラマダン(断食月)をもたらしたのもこの宗教である。本書は、開祖であるマニが唱道した教えを、彼が残した聖典を検証しつつ解説してゆく。ゾロアスター教とキリスト教と仏教とが秘教的に融合した世界観に迫る。

登録情報

  • 新書: 194ページ
  • 出版社: 白水社 (2002/02)
  • ISBN-10: 4560058482
  • ISBN-13: 978-4560058480
  • 発売日: 2002/02
  • 商品の寸法: 17.4 x 11.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By solaris1 トップ1000レビュアー
形式:新書
 マニの人生、マニが読んでいた著作、マニの著作、マニ教の教義、教団などが、ちょうどよい配分でコンパクトにまとめられていて、マニとマニ教の入門書としては、非常にお手ごろな感じがします。宗教の開祖というと、伝説的な伝承がおおいため、また、一般的な歴史書などでは、殆どマニの生涯についての記載がないため、マニの生涯やマニ自身の著作が、意外によく残され、よくわかっていることに驚かされました。

 また教義についても、一般の通史では、「キリスト教、ゾロアスター教、仏教の折衷宗教」という簡単な説明で終わってしまっていて、なにかいかがわしさ、いいかげんさだけしか感じられなかったのですが、本人の著作や弟子たちの著作・活動などがよく残り、知られていることから、当初のマニ教に対する不気味さ、うさんくささ、というものが、いつのまにか感じられなくなりました。
 ところで、少し難点を挙げるとすれば、著者がフランス人であることから、訳者達は、イラン史は専門外のフランス文学関係者となってしまい、一部訳語が、日本で一般化している訳語とはならない用語があった点と、マニの生涯について、前半生は、出典もきちんと併記されているのですが、生涯の後半については、記載されていない部分が目立った点が、残念といえば、残念な点でした。リプロボートからでている山本由美子著「マニ教とゾロアスター教」と合わせて利用すると、より効果的かど思います。

2012年5月追記:青木健著「マニ教」を読みました。本書は、マニの人生、マニが読んでいた著作、マニの著作、マニ教の教義、教団について記載されており、マニ教全体の歴史的展開や史料解説、研究史など、より全体的な内容については、青木氏の「マニ教」の方が包括的に記載されています。マニ教とその歴史入門としては、青木氏著作が最適、そのうちの一部の内容について若干詳しい内容を求めるとすると、本書となるかと思います。ただし、クセジュ文庫特有の読みづらさは本書にもあります。
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形式:新書
本書は、マニ教について概要を説明するどころか、何の前置きもなく、いきなり「マニの誕生の場所と時」から話が始まり、各論が続いていく。
ある程度、マニ教の知識があればそれでも問題ないが、なければ、かなりつらいと思われる。

また、本書には時々、訳の分からない文章が散見される。
例えば、次の文章である。

「(エルカサイは)それまでヘブライ的宗教(ユダヤ教)を支えてきた文化的かつ社会的基盤を破棄したのである。すなわち、かつてイスラエルの族長たちによって始められ、その後、過越祭の儀礼の一つとして恒常化された血の供儀のことである。この儀礼では生け贄の動物は切開されて血を抜かれたあと、祭壇の上で焼き尽くされた。したがって、これを破棄したエルカサイ派の食卓からは、すべての肉食品が排除された。」(P.17-18)

過越祭における「血の供儀」を破棄したと読めるのだが、「文化的かつ社会的基盤を破棄した」とか、また、最後に「肉食品が排除された」とあるのを見ると、過越祭においてだけでなく「血の供儀」そのものが破棄されたのだろう。しかし、そのような文章にはなっていない。おそらく、本来は「過越祭の儀礼の一つであり、また、恒常的に実施されるに至った血の供儀のことである」という意味なのではないかと思われる。
ただし、それでも、「血の供儀」の廃棄がなぜ、「したがって」という接続詞で「肉食品が排除された」につながるのかは不明である。動物を焼き尽くす儀礼が廃止されたことは、肉食の禁止とは結びつかない。

おそらく、これは訳者の訳のヘタさと作者自身の説明不足のコラボであると思われる。
なお、訳で言えば、本書は直訳が目立つ。例えば、本来は「彼はイラン世界を布教の場として見出し」などと訳した方が良いものが、「彼はイラン世界を発見するに至り」(P.43)などと訳されていたりする。

以上、マニ教を知りたいと考えて最初にこの本を読むのはやめておいた方が良いだろう。
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