ウィーダ作の『フランダースの犬』とアンデルセン作の『マッチ売りの少女』この2つの物語にいくつかの共通点があります。
・主人公が天国へ行くという結末。
・『フランダース〜』の少年ネロはおじいさんに、『マッチ売りの少女』はおばあさんに、それぞれ幼いころに十分に愛されたという実感を持っている点。
・ネロのおじいさんも、少女のおばあさんも物語の最後にはすでにこの世にいないという点。
・それぞれの主人公の最後は、第三者から見れば悲劇だが、主人公自身はこの上もない幸せに包まれて天国に行ったという点。(ネロは、心から願っていたルーベンスの絵を見ることができて大喜びしました。またマッチ売りの少女の最後は、次のように書かれています。
『・・・「かわいそうに。この子はマッチをもやして、あたたまろうとしたんだね。」けれども、女の子がどんなにうつくしいものを見たか、どんなにうれしそうな顔をして天国にのぼっていったか、知っている人はいませんでした。』
・死んで終わりではなく、死んでからの後のこと(天国の存在)がほのめかされていること。
これらの共通点から、私は次のような印象を持ちました。この地上で、どんなに虐げられ、誤解されても、神様の恵みと愛は、地上のいのちの終わりまでその人にそそがれ続けるということ。そして、それは、天におけるすばらしい祝福を予感させるものであること、です。
…読みやすい文と色彩豊かな絵に引き込まれる大変良い絵本です。3歳の娘もこの絵本の世界に引き込まれているようでした。