平洋戦争中のフィリピン一時撤退から朝鮮戦争の仁川上陸作戦前後までに焦点をあて、ダグラス・マッカーサー将軍の半生を描いた作品です。
日本でこの映画が劇場公開された70年代後半、私は中学生でした。映画館は超満員。スクリーンの上手側の通路に立ってこの2時間余りの作品を観たことを覚えています。ちょうど太平洋戦争の歴史に強い関心をもち始めた時期で、日本人にも人気の高かった「マ元帥」とは一体どんな人物だったのか、それが知りたくて映画館まで出かけて行ったのです。
当時の私が持つ程度の歴史知識では、この映画を十分には理解できていなかったと思いますが、ほぼ四半世紀を経て見直してみると、これはなかなか「勉強になる」一本だと改めて感じます。
「I shall return.」、「Old soldiers never die, they just fade away.(老兵は死なず、ただ消え行くのみ。)」といった歴史に残る名セリフをはじめ、戦艦ミズーリ号での調印式、戦後の対台湾政策、ソ連が目論んでいた北海道の分割統治案、当初は労組活動に寛容だったGHQの占領政策、トルーマンとの確執などが取り上げられていて、歴史の流れが概観できます。トルーマン大統領が前任者のFDRからは「新型爆弾」のことを何も知らされていなかったという、なんともお粗末な史実もちゃんと登場します。
もちろんこの映画だけで歴史をすべて学ぶことはムリです。ですが、日本の戦後史にも大きな足跡を残し、毀誉褒貶相半ばするこの歴史上の人物のことを知るきっかけにするにはこの映画は役に立つと思います。
そして中学生の皆さん、この映画を見て興味をもったなら、インターネットであの時代の流れを調べてみると良いでしょう。この映画の全米公開に対して当時反戦派の米市民が抗議行動を起こしたということも頭に入れながら。