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ここから物語とも言えない物語が始まりますが、これまで難解で有名な哲学者バタイユの著作を一度も読んだことがなく、彼の思想に一度もふれたことがない方は、このつかみどころのない夢の記述のような小説に、かなり戸惑われることと思います。(ちなみにバタイユの文章はヒエログラフを解読するような(!)絶望的な難解さで有名です)
さらに表題作『マダム エドワルダ』(構想では三部作)を一望に見渡す窓であり、バタイユのエロティシズム観のエッセンスが凝縮されているという『序文』が本書には収められていないのは痛い!
でも幸いなことに『あとがき』でこの重要な部分について多くページを割いて、訳者の生田耕作さん(いつも素晴らしい翻訳)が詳しく説明されているので、本書はまず最初にあとがきから読むことを強くおすすめします。
(『エロティシズムは死にまで至る生の称揚である』という彼の有名なフレーズを知っているだけでも、ずっと読みやすいかも…)
この『マダムエドワルダ』はとても短く、読み終えるのに10分もかからないかもしれませんが『小品ながら完成度の高さにおいて、バタイユの全作品中で最高の位置を占めるもの』ということでち?し、池田満寿夫さんの表紙の挿画も美しいので、立ち読みではなく(!)ぜひ購入してゆっくり読んでほしい一冊です。他にも『死者』、バタイユの処女作『眼球譚』も収録されています。
ちなみに澁澤龍彦『エロスの解剖』(河出文庫)の中に『エドワルダ夫人について』というエッセーがあります^^
ご参考まで…。
剥き出しの性衝動と急落の繰り返し。... 続きを読む
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