オタクの指導者岡田さんが、「ぼく辞めた!」宣言をしたターニングポイントの本(笑)。
評論家モードの岡田さんって、すごくおもしろかったんですよ。対談とかすると、その本人の著作よりもよっぽどその人の本質がわかりやすかったんです。語り口がすっと入るたとえが多くて、凄くイメージに訴えかける。だから、ちょっと残念だけど、最後の章で自分を動かす動機の部分を語っていて、あーなるほどなぁ、それはそう思うよなぁ、と妙に深く納得した。こういうメタ的な視点は、さすがだよなぁ。文章や表現をする人って、純粋に「するためにする」であって、何のためにするか、それが社会でどのようなツールとして使用されるか、そういうことに無自覚な純粋さをプンプンに感じます。岡田さんは、「自分が好きなこと」だけを目指している点が、いっそ潔い(笑)。
あと、「もっと社会的な問題に興味を寄せろ!」という意見が、昔からぼくも腹が立って仕方がなくて、でもなんとなく「そうしなきゃいけないなー」と思っていたのだが、俺様が金払って知的な専門家を雇ってやっているんだから、下請けどもはちゃんともっと考えろ!という意見には、マジで共感しました(笑)。
98年初版だから少し古いけど、読みやすくかつそうそうたるメンバーの本質がわかりやすく書かれていて、対談集としてはよかったなぁ。でももう書店ではあんまり見ないんですよねぇ。岡田さんの本は、すぐ消えることが多い(苦笑)。