私が岡本喜八監督の映画を初めて見たのは、ATGの「肉弾」でした。
ほとんど映画の見始めの頃で、シュールな感覚になかなかついてゆけなかった記憶があります。
それでも、その後「独立愚連隊」等、その後何作か見る機会があったのですが、そこにあるのは限りないエンターテイメント性でした。
非常に重い深刻なテーマを描きながらも、ユーモアのセンスに溢れた作品ばかりで、何故ここまで観衆にサービスをするのかと思っていました。
この本を読んで、その理由が解った様な気がしました。
いつ死ぬか解らない時代を生き抜くと言うことは、そういう事なのでしょうか。
性格的には非常に生真面目な人の様ですから、尚更そうした考え方をせざるを得なかったのでしょう。
それにしても、この人の文章は歯切れが良く、何となく引き込まれてしまいます。
なかなか楽しい作品でした。