ちょっとアレな雑誌に連載されているためなのかいまだに知名度の低い作品ではあるが、誇張でもなんでもなく「2000年代初期を代表する傑作ギャグマンガ」と呼ばれるに相応しい作品の4巻目。
作者が登場人物の性格を完全に掌中にしており、マコと沙貴の心の奥底にある互いへの友情であったりとか、多美ちゃんと春斗くんの小さな愛情であったりとか、松小路親子の底知れぬバカっぷりであったりとかを、自由自在に、しかしキャラを殺さないで動かしていくその手腕は驚愕の一言。公開されている作者本人の日記などを読んでも感情を伝えるのが非常に上手いようで、その能力が存分に発揮されて、この作品が出来たのだと思う。
多くのマンガ賞に携わる方々ももちろん作品の存在は知っているだろうが、「賞」という観点から見ると大変に政治的な位置にある作品でもあり、公の評価は今後も出にくいかもしれない。だから、連載されている雑誌を買えとは言わないので、せめて単行本を買う事で、この傑作を我々が評価すべきではないか、と自分は思う。
ちなみに、沙貴ちゃんのお母さんが某「2011年度このマンガがすごい」の第一位を獲得した主婦に酷似しているのは気のせいだと思う。うん、きっとそうだ、気のせいだ。