『マクベス』は『ハムレット』『オセロ』『リア王』と並んでシェイクスピア4大悲劇のひとつである。『リア王』の場合と同様、シェイクスピアは『マクベス』の素材をRaphael Holished(?‐1580)のChronicles of England,Scotland and Irelandに求めた。この劇では超自然的要素が大きな特徴となっていて、その影響力と雰囲気とは第1幕第1場で読者と、3人の魔女との最初の出会いに既に見られる。この魔女たちは劇を通じて何度も登場し、マクベスの不可避な悲劇的最期を予告し、それを導いていく。事実、マクベスをして、ダンカンを殺害せしめ、スコットランドの王位を奪うために殺人と纂奪の生涯を送らしめるのは、彼が王になるであろうという魔女の予言なのである。