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30 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
歴史の検証,そして真の贖罪ができないアメリカ,
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レビュー対象商品: マクナマラ回顧録 ベトナムの悲劇と教訓 (単行本)
ベトナム戦争は僕が小学生の頃だった.毎夕のニュースコープで田英夫や古谷綱正が,北爆がどうした,ベトコンがどうした,マクナマラ国防長官がどうした,としゃべっているのを見ながら夕食を食べていた.それから僕は大学生のときにハルバースタムの「The Best and Brightest」を読み,「地獄の黙示録」や「グッドモーニング,ベトナム」を見て,そして中年になってからこの本を読んだ.まずはマクナマラの真摯な姿勢とその知性に脱帽である.彼はこの本の執筆後ベトナムを訪れ,当時の北ベトナム軍の最高幹部らと「歴史の検証」を行っており,それはNHKでも放映されたとおりである.ほぼ同じ時期にキューバ危機についてもカストロたちと「歴史の検証」の会議を行っている.現代史では,歴史の検証が,それも当事者たちによって,可能なのである!その検証を通してマクナマラは彼なりに当時を反省していく.その姿勢はアメリカ人としては稀有なことながら,キリスト教徒として絶対善の神の監視の前ではそうせざるを得なかったのだろう. しかしながらマクナマラの反省はベトメム人に対して罪を詫びているわけではない.彼は多数の犠牲となった兵士を送り出した母国の国民と自らの神に対して詫びているのである.そこに,まだまだ現代史の総括をするには早すぎるアメリカの精神が見える.ハルバースタムの著作と合わせて読むと,さらに深く考えるきっかけとなる.
19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ベトナム戦争の一面明らかに、外の一面は21世紀の課題,
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レビュー対象商品: マクナマラ回顧録 ベトナムの悲劇と教訓 (単行本)
おそらく世界中で長く読み継がれていく本でしょう。本書に比肩する1冊をあげれば、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」(1962)です。著者マクナマラが米国防長官時代に作成を命令し、その後公刊された「ペンタゴンペーパーズ」でも明らかにされていなかった、米の対ベトナム政策の激しい流れが、本書によってかなり明らかにされています。またケネディもジョンソンも、マクナマラの助言をいれて、NATOの公式戦略と正反対の「核兵器の先制使用をしない方針をとった」など極めて大きな意味を持つエピソードも満載です。しかし、本書によってベトナム戦争の真相が明らかになったと考えるのは、大きな誤りです。北ベトナム政府、南ベトナム解放戦線、そして両者を公然と、演説と軍事物資とおそらくは多数の人員で支援した中国とソ連の政策を吟味しなければ、真相には決して達しないのです。これは21世紀の課題です。
19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
歴史の教訓に向き合う,
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レビュー対象商品: マクナマラ回顧録 ベトナムの悲劇と教訓 (単行本)
ベトナム戦争はアメリカ人の心に大きな傷跡を残していますが、それよりずっと以前の太平洋戦争の遺産に苦しむ日本から見れば、しかたのないところでしょう。 しかし、直接戦争遂行に関わった国防長官自身が、当時の情報不足、判断ミスを明らかにし、原因究明と再発防止を訴えるところが、アメリカという国のすごさなのかもしれません。超大国の首脳たちが、いかにして誤った認識や運の悪さから、国を泥沼にはまらせてしまったのか、その仕組みを知ることは全ての政府、国民にとって重要な経験だと思います。
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