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まだ小学生だったわたしはセリフを暗記するほどこのテキストを読み込んだものだし、書き手としても、知らず知らずのうちにこの作品から非常に多くのものを学んだような気がする。理詰めで理解して暗記した、というわけではなく、読んでいるうちに自然に身についていた、ということだが。
一種の「間」の置きかた、意表をつく場面転換のやり方、上質のポップさ、洗練された軽薄さ、シリアスからギャグへと突発的に変化するタイミング、などなど。
とにかくパワフルで展開がはやく――というより、目が回りそうになるほど慌ただしく、コマ単位でキャラクターの服装や体形、等身はもとより、背景までもが何の法則性もなく変転する忙しい展開は、人生でもっとも新陳代謝の激しい時期である小学生の生理にしっくりとくるものがあった。
もうだいぶん古い作品で、愛蔵版と称するハードカバーや文庫サイズで何度か復刻されたけど、セリフが勝手に改竄されてギャグの意味がわからなくなる箇所があるなど、編集のやり方はかなり杜撰。「作品を尊重しないくせに、それで商売はする」、という版元の方針には、疑問と不審を抱かざるをえない。
第一、どちらの版にも、それだけで洒落たイラストとして通用する各話の「扉」のページが省かれているのが納得いかん!
と、いうわけで、もしこれからこの作品を読もうという人がいたら、一番最初にでたコミックス版を読むことを強く推奨する。
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