コックニーなまりを「矯正して」、きれいなキングズ・イングリッシュを身につけようとする花売り娘と、訛りを「矯正して」やろうとする言語学者との奇妙な関係を描いた名作ミュージカルです。
コックニー訛りではA(エイ)の発音がI(アイ)になってしまいます。実はこの映画のタイトルはメイフェア・レディをコックニー訛りで表現したのでマイ・フェア・レディになってしまったものなのです。
Mayfairとはロンドンの中でも一流ホテルや大使館が集まっているので高級イメージがある場所。つまりこのタイトルには、訛りまる出しのしがない花売り娘が「きちんとした英語」を身につけてメイフェア地区で立派な生花店を開くMayfair ladyな日を夢見るのだが、やっぱり訛りが消えなくてMy Fair Ladyにしかなれない、というシャレなのです。だがこういう説明は残念ながら映画の中では説明されません。
それからスリッパをめぐるやりとりが出てきますけど、日本とちがってヨーロッパでは靴を脱いだりスリッパに履き替えたりする行為を人前ではしないものです。だからこの映画の中のようにスリッパはどこにあるんだ?と男性が女性に尋ねるというのはちょっぴり艶っぽい意味もなきにしもあらず。だって男性が女性の前でスリッパに履き替えるのは寝室の中がもっぱらですから。
さぁこんな予備知識を持ってもう一度この名作を見直してみませんか?