著者は未来予測学者で昔「メガトレンド」を書いて、
ベストセラーになった人です。この本は、
マインドセット、つまり、ものごとに対する考え方に
ついて書いたものです。二部構成になっており、
前半では筆者の主張を11個紹介、後半ではそれに基づいた
未来図を5つ紹介しています。
前書きは本田さんで、読みどころを自身の例と
ともに紹介しています。
この本で読むべきなのは、前半です。
というのは、すごくそうだなぁと考えさせられることが
身近な例とともに紹介されているからです。
11個のうち、著者ネスビッツが一押しなのは、
4番「正しくある必要はないということを理解する」とのことですが、
私から見て、この本の読みどころをあえて3つあげるとすれば、
1番、9番、10番のマインドセットです。
まず、1番「変わらないもののほうが多い」では、
「メディアというものは変化を煽るもの」であり、
「変化は良く売れる」ということを示し、生活の本質は
なんら変わっていないということを指摘しています。
ガツンときたところを紹介しますと、
「物事の『やり方』ではなく、『本質』が変化したことが
どれくらいあるだろうか』というところです。
本質的なものなのかそれとも一時的な流行なのかを考える
きっかけになりました。
また、未来本というと、今後こういうでっかい変化が
起きるので今のうちから早めに用意しましょうという
イメージを持ちがちです。この本を読んで、そのイメージが変わり、
本質は何だろうかと考えるきっかけになりました。
次に9番の「結果を得るには問題解決よりもチャンスを生かすべし」では、
123ページからの数ページでは、ダノンがポーランドで
いかにヨーグルトのシェアを獲得したかや
スタインブレナーがどのようにしてロドリゲスを獲得したか、
アフラックの創業者が日本市場に目をつけたきっかけが紹介されています。
著者の例の散らし方は見事だと思いました。
非常に元気が出ます。ここを読むだけでも元をとれたと言えるでしょう。
最後は10番の「足し算は引き算の後で」。
情報の墓場という章が良いです。著者は蔵書は
4000冊と決めているらしく、手放す本を選び出してからで
なければ新たに本を加えていないそうです。
そうすることで蔵書のクオリティが上がるとのことです。
床に本が散らかっている私にとっては、なかなか考えたことのない視点でした。
このように気づきがいっぱいありましたが、後半は
前半ほど興味深いことが書かれておらず、興味がちょっと
薄くなってしまいました。その意味で6+4を2で割って5としました。
ちなみに、この本は勉強家の人であれば、
何らかの良い気づきを得られる本なので、マインドセットを読んだ人で
どこが印象に残ったかを語り合う会をやると面白いと思いました。