出版社/著者からの内容紹介
内容(「BOOK」データベースより)
著者からのコメント
まずはこのチェックリストを持って建築現場に行ってみてください。それだけでもう効果はてきめんです。現場の緊張感は一気に上がり、大工さん達はぴりぴりして仕事に励んでくれることでしょう。これで皆さんも立派な一級建築士です。ただし、重要なことはうるさい検査官になることではありません。皆さんが、現場監督や作業員の方々といっしょになって、力を合わせて良い家を作ろうとしている姿勢を見せることが目的です。
良い家を作り上げるためには、建築主と実際に工事を行う人の信頼関係を築くことが大変重要です。ですから、この本は、建築主と現場に携わる人が、共に楽しみながらチェックできるように工夫してあります。工事のいろいろな段階で家族写真を撮ったり、大工さんや建築会社の人とも記念写真を撮ったりして、思い出に残る「マイホーム誕生記」に仕上がるようになっています。建築日記欄や写真を添付する欄を多く設けてありますので、後から見ると家族の宝物になることでしょう。
欠陥住宅や手抜き工事がいろいろと取り上げられてからずいぶんと時が経ちますが、近年の厳しい経済環境のなか、その傾向はますますひどくなっていると言わざるを得ません。大切な「マイホーム」がそのような被害に遭う危険度は残念ながら高まっています。ですから、マイホームは自分自身で守るしかありません。楽しみながらチェックをして、欠陥住宅・手抜き工事を防ぐ、その上たくさんの思い出を残すことができる--それがこの本です! 皆さんの「マイホーム」作りを、当協会のスタッフ一同、誠心誠意お手伝いさせていただきます。
「お助けメール」について
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著者について
悪徳業者,欠陥住宅,手抜き工事の事件は,新聞・テレビ等のメディアが盛んに取り上げ,注意を喚起しているにもかかわらず,いまだに後を絶ちません。日本全国から毎日のように協会に問い合わせが殺到しています。皆さんも被害者となってしまう可能性が充分にあるのです。株式会社建築監理・耐震診断協会は「欠陥住宅・手抜き工事は絶対に許さない」を旗印に,建築業界に憤りを感じる良識ある一級建築士が立ち上がり,活動をスタートしました。会社設立から3年が経過しましたが,その間の実績から,第三者住宅調査機関としての高い評価を獲得してきました。安心してマイホームが手に入れられるためのサポート活動を通して,建築業界全体の信頼性回復に向けて邁進しています。
抜粋
家屋を建設するときには,まず最初に地盤調査を行います。具体的には土地の強度(N値と呼ばれる値)を測定し,そのままの状態でその地盤の上に家屋を建設できるかどうかを判断します。このあとで述べる家屋の基礎も大変重要ですが,まずは地盤です。基礎をどんなに強固に作っても,基礎が載る地盤そのものが悪ければ,家屋の耐久性が大きく損なわれることとなります。たとえば地盤が不同沈下を起こし,家屋が傾く,ひび割れが発生し雨漏りする,ガス・水道配管に亀裂が発生する,サッシ・ドアの開閉ができなくなる,といったトラブルが発生し,最悪の場合には居住できなくなる可能性もあります。 したがって,土地の特質をしっかりと調査し,その調査結果をもとに家屋の設計を行わなくてはなりません。また,地盤調査の結果によっては,基礎工事の前に地盤強化工事が必要になる場合もあります。地盤強化工事には,杭工事と地盤改良工事があり,個々の場所に適した方法を選択することとなります。 地盤調査を行わないで着工し,完成後にトラブルが発生した事例は数多くあり,また,そうなると解決は困難となりますので,調査は必ず実施しましょう。
建築豆知識 ・スウェーデン式サウンディング試験 地盤調査のための試験法です。図のように機器の上に100 kgのおもりを載せ,ネジ状になった先端部を回転させながら,地中に押し込みます。25 cmごとに,押し込むのに何回転要したかを数えることよって地盤の堅固さが測定できます。住宅の基礎地盤として最も重要な深さ3 m程度の調査に適しており,広く使われています。 ・地耐力 簡単にいうと「地面が重量を支える強さ」のことをいいます。ふつう地盤1平方メートル当たり何トンの重さまでに支えられるかを表す「t/m^2」という単位が用いられます。地耐力の数値が大きい方が,地盤が強いこととなります。
2.1 地盤調査│ 年 月 日( 曜日)天気( )記入者
2.1.1 調査方法
木造二階建て程度の建物であれば,地盤調査方法として,スウェーデン式サウンディング試験が一般的です。建売住宅の場合は,建築業者に地盤調査報告書を提出してもらい確認することができます。もし,提出してもらえない場合は,その物件の購入は見送った方が無難でしょう。また,自分の所有地に家屋を建設する場合には,工務店,建築業者に依頼して必ず調査しましょう。さらに,地盤調査費用や,地盤強化工事が必要となった場合の工事費についても,見積書に加えてもらいましょう。当初の見積もりには,このあたりの費用が含まれていないことが一般的で,後で別途請求されてトラブルになることがよくあります。 地盤調査の費用については,土地の広さにより調査箇所数が増減するので一概にはいえませんが,敷地の四隅と中央の5ヶ所を調査するのが一般的で,だいたい5~6万円です。また,地盤強化工事費については,工事内容によって違ってきますので,納得がいくまで説明を受けてください。 重ねていいますが,地盤調査をせずに建築を行うことは,自殺行為に等しいと考えてください。
2.1.2 地盤調査報告書の活用 調査報告書に記載されたデータを分析することは,専門知識をもたない人には難しいものです。 しかし,調査報告書の最後の方に「考察」あるいは「まとめ」「総評」といったコメント欄があります。ここに適切と考えられる地盤強化方法や注意事項が特記されていますので,それに従って地盤強化工事を行いましょう。参考として,近隣のかたにどのような地盤強化工事を行ったかうかがうのも一つの方法です。まれにデータだけの調査報告書がありますが,その場合は専門家に相談してください。 当協会も相談窓口を設けていますので,気軽にご相談ください。
2.1.3 地盤強化方法 地盤強化にはいくつかの方法があり,その土地の地盤の状況,強度により,適切な工法を選択することとなります。地盤調査の結果,地盤強化の必要があれば,地盤調査報告書の考察欄にその土地の地盤に適した強化方法が記載されていますので確認してください。 地盤強化方法には以下のものがあります。 (1) 杭工事 地盤に杭を打ち込んで支持力を増加させる工法で,支持杭工事と摩擦杭工事に大別されます。杭工事は,支持地盤が深い場合に用いられます。 イ)支持杭工事 支持杭工事は,堅固な支持地盤が比較的浅いところにある場合に行われます。強固な地盤まで杭を打ち込み,支持力の増加をはかります。一般的には鋼管杭を用い,基礎の下に1.5~1.8 mの間隔で打ち込みます。 ロ)摩擦杭工事 摩擦杭工事は,強固な支持地盤が深いところにある場合に行われます。強固な地盤まで杭を到達させることが困難なため,代わりに杭の側面と土との間の摩擦力を利用して支持力の増加をはかります。基礎の下に,断面が三角形のコンクリート杭を1.5~2.0 mの間隔で打ち込みます。
(2) 地盤改良 軟弱な地盤に地盤改良用セメントやセメント系固化剤を混合または注入して地盤を固め,支持力を増加させる工事で,柱状改良と表層改良の二つの工法があります。支持地盤が地表近くにある場合に施工します。 イ)柱状改良 柱状改良工法は,安定した地盤までセメント系固化剤を注入して土を柱状に固め,その上に基礎を作る方法です。土の中にセメント系固化剤と土を混合させた「コラム」と呼ばれる柱を作ります。安定した地盤までの深さが2~6 m程度のときに,この工法で施工されます。 ロ)表層改良 表層改良工法は,軟弱な地盤の土とセメント系固化剤(地盤改良用セメント)を混ぜ合わせて固化させ,地盤の支持力を増加させる工法です。しかし,改良は地表面から約2 mが限界です。ですから,下の地盤はしっかりとしているが,表面に軟弱層がある場合に有効な改良工法です。
チェックポイント 19. 地盤調査報告書がありますか。 20. 地盤調査を依頼しましたか。 21. 地盤調査報告書を受け取りましたか。 22. 「考察」「総評」といった欄に,地盤強化の必要性,方法について記述されていますか。 23. 地盤調査報告書の中に地盤強化方法についての記述がない場合,専門家に相談しましたか。 24. 地盤強化工事内容について納得がいくまで説明を受けましたか。 25. 見積書に地盤調査費と地盤強化工事費を追加してもらいましたか。 26. 実際の地盤改良工事は,地盤調査報告書に記述された工法で施工されていますか。(違う場合は必ず業者に説明を受けてください。) 27. 地盤強化工事完了後に(地盤工事業者から)施工報告書を受け取りましたか。 28. 見積書に記載された材料が,間違いなく使用されていますか。 29. 地盤改良の施工図面を受け取りましたか。 30. 施工図面どおりの位置,ピッチで杭が打ち込まれていますか。