久しぶりのフィリップ・K・ディック映画、スピルバーグの最新作だ。本レビューではエディション仕様の事はさて置き作品内容について語る事にしよう。
舞台は近未来の自由の国アメリカ、超能力者プリコグを「利用」した未来犯罪予知システムによって犯罪率は激減為ていた。しかしシステムは人権問題で司法省に取り込まれつつあった。そんなある日、システムのチーフであるジョン・アンダートン(トム・クルーズ)が覚えのない犯罪を予知されてしまう。身に覚えのないチーフは逃げ出すが…。
重々しい雰囲気の漂うハードボイルドもスピルバーグが作れば見事スピーディーに生まれ変わる。彼の独特の未来感も素晴らしく、今までの映画には無かったぐらい現実的で美しい。
「宇宙戦争」でもスピルバーグと組む事になるトム・クルーズも絶望と笑いと狂気に満ちた素晴らしい演技を披露している。
ストーリーも見事で、ディック映画恒例の社会風刺、人権に関するテーマも見事に脚色した。ラストの駆け引きも緊迫感があって素晴らしい。
ところで、じつはこの映画の「隠れた所」に人気監督キャメロン・クロウとキャメロン・ディアスが意外な形で「出演」為ているのだ、じっくり観ないと気が付かないぞ。
dts音響の本編discは物凄い迫力だが、この映画には所々に高域不快音があるので再生域設定や音量設定には気を付けるように。