気になるのはどの程度まで定跡が収録されているか?だが、予想以上の定跡が入っている。ただ、上級者向けでプロが指すような本筋がメインなので初心者にはキツイと思う。例えば矢倉はいきなり飛先不突きから入っており、基礎知識である端歩を受けない意味や対森下システムでない普通のスズメ刺し、矢倉棒銀など級位者には十分通用する戦法はなかった。あと、ひねり飛車は対△7二銀型しか収録されていないのは残念。確かに本筋ではあるが基礎から学ぶには△6二銀型は不可欠だと思う。
うれしいのは右四間の対居飛車や対四間飛車、相穴熊、さらに相振り飛車もあったことだ。対四間飛車穴熊が苦手だったがこれで戦えるようになった。充実の内容で特に四間飛車は凄い。居飛車、振り飛車双方の立場で学習出来る。半面、三間飛車は駒組の段階どまりという印象。講師の好みなのか石田流本組にスンナリ組ませ、「とりあえず穴熊」が本筋であるかのような構成だ。
自分で棋譜を編集して好きな局面からCPU相手に対局開始でき、さらに最善手候補検索機能があるのは大きい。PCには劣るだろうが研究にはかなり使える。足りないと思ったら定跡本を手に入れて自分で入力、編集してしまえばいいのだ。
自分が気に入ったのは「駒落ち定跡」だ。今まで我流で伸び悩み気味だった自分だが恥ずかしながら六枚落ち定跡から覚え徹底的にCPUと対局した。CPU故に詰めは見逃さないし、受けも最善で受けてくる。それを実戦を想定して「切れ負け」ルールに設定すれば寄せはかなりのレベルになるだろう。
自戦譜の記録、検討に使うだけでも十分に価値がある。
総合的に見て満足の評価だ。