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マイトレイ
 
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マイトレイ [単行本]

ミルチャ エリアーデ , Mircea Eliade , 住谷 春也
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

私があれほど夢み、そして愛したインドは決定的に閉ざされた。生涯の師の逆鱗に触れたインドでの恋愛スキャンダルを赤裸々に綴った若きエリアーデの「悦楽の神話」。

内容(「MARC」データベースより)

私があれほど夢み、そして愛したインドは決定的に閉ざされた。生涯の師の逆鱗に触れたインドでのスキャンダルを赤裸々に綴った、エリアーデの青春の告白小説。

登録情報

  • 単行本: 253ページ
  • 出版社: 作品社 (1999/07)
  • ISBN-10: 4878933240
  • ISBN-13: 978-4878933240
  • 発売日: 1999/07
  • 商品の寸法: 19.6 x 13.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 934,828位 (本のベストセラーを見る)
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マイトレイ 2002/4/15
形式:単行本
主人公、アランが回想する恋愛体験。大英帝国の植民地であった20世紀初頭のインドが舞台。そこでは、ヨーロッパは全ての面でインドを圧倒し、植民地文化が営々と続いていた。主人公、アランは健康な若者、知的で疲れを知らない。ヨーロッパ文化に根ざした教養人たる主人公は、一少女、マイトレイが示す魂を覗き込むような愛の形態、その異質さ、想像を超える家族愛に翻弄される・・・
性愛を描きながら、そこには嫌味な通俗さが全く見られず、むしろ、これ程に純化されて読者に伝わって来るのは奇跡的でさえある。二つの異質な文明の対比がユニーク。この小説の舞台はインド以外ではあり得ないという想いが読後感として残る。
一言で言えば、第一章で既にこの小説の、この作者の虜にさせる何かがある。
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形式:単行本
失恋は、つらさに応じて3つのレベルがあると思っている。どの段階もつらいのに変わりはないけれど、どのような関係を経て失恋したかで、苦しみの量が格段に違ってくる。第一段階は、一度も相手に思いが通じず、ふられること。その次は、確かにある時期どちらも好き合っていたのにも関わらず、相手の心変わりでふられること。そして一番辛いのが、昔も今も変わらず愛し合っているのに、本人達にはどうしようもない事情で、別れざるをえないこと。

わたしは幸か不幸か、第二段階までの失恋しか経験したことはない。誰でもそうであるようにその時はとてもつらかった。恥も外聞もなく大声で喚き泣いた。けれど、『マイトレイ』を読んだら、それでもわたしはまだ、失恋における本当の地獄を体験してないと思った。登場人物たちのように、失恋の第三段階を経験していないからだ。相手への愛情でむせかえったり、天国のような景色の中で見つめ合ったり、官能で眩暈がしたことがないからだ。しかしこうも言えるだろう。そんなことは現実ではありえない、そのような描写があるから恋愛小説としてなりたつのだ―。だから自分と小説の登場人物を比べるなんてばかげている、のだろうか。わたしはそんな風に割り切れない。

20世紀を代表する宗教学者であるエリアーデが、若い頃のインド留学での体験を元にした告白小説である『マイトレイ』を読むと、ひとつの恋愛の主観と客観の落差に胸を打たれる。Amazonののあらすじのなんと味気ないこと。ヨーロッパの青年が未開の娘に手を出し、周囲の反対で二度と会えなくなっただけだ。しかしエリアーデの目に映るマイトレイというインドの少女は、なんとまあ完璧な存在だろう。好きな相手を求めるということは、こんなにくらくらするような出来事だったのか、ということを思い出す。

人を好きになった時の、一番はじめの純粋な気持ちだけを結晶化して、指輪にできたらいいのにと思う。そんなことはできっこないけど、エリアーデはそれを文字という結晶にして残すことに成功した。とてもうらやましい。どんな人のどんな熱愛だって、他人の目から見れば、この瞬間太陽の下で起こっているありふれた出来事のひとつにすぎない。時間が経過すれば、当の本人でさえ、そう思う。「よくある事さ」。目に見えない当時の想いを、誰かの想いの強さと比べることなんてできない。しかしエリアーデとマイトレイの想いは、文字と言う形で、時を越えても、他人の心にすらありありと立ち現れる。現実にはありえないのは、彼らをとりまいたドラマティックな環境ではなくて、恋愛の一番きれいな気持ちを、一人の天才が半永久的に残すことができたということだ。

それはとても貴重なことだから、この小説を読むと、これまでの自分の恋愛をひとつひとつ取り上げ、エリアーデの描写と自分のそれをためつすがめつしてみたくなる。一番辛い失恋のパターンは、彼のように何らかの形で結晶化を試みることでしか癒されないのかもしれない。 (by ちゅら@<おとなの社会科>)
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形式:単行本
これは、ルーマニア生まれの宗教学者ミルチャ・エルアーデが、若き日にインドを訪れたときの体験を赤裸々につづった大恋愛小説です。イタリア・ルネサンス哲学の研究のためにインドを訪れた作者は、インド各地を旅行し、タゴールに会い、タントラ・ヨーガにのめりこみますが、それ以上に漆黒の肌の魅惑のベンガル女性マイトレイとの運命的な恋に遭遇します。

大きく黒い眼、厚い唇、熟れた乳房、褐色の肌……はじめはむしろ醜いとすら思えた異貌の異性にふとしたはずみに惹かれ、思いがけない深みにはまる体験は多くの方々がお持ちでしょうが、エルアーデの場合はそれがいちおう文化的に先進国であると自他ともに考えていた白哲の欧州男と亜細亜的後進周縁国の僻地に住む異文化の女性という異色の組み合わせでした。

衣食住も思想も風土も風習も宗教もすべてが面白いくらいに異なる2人が、おそらくはその違いゆえにどんどん惹かれあっていき、周囲の懸念や反発をものともせずに愛し合うありさまはよくあるタイプの初恋物語ではありますが、その文章がおそろしく事実に忠実に、青春の情熱と愉楽の限りを刻印しているために読者はぐんぐん引き込まれて、あれよあれよという間に、お決まりの悲劇的なラストまで付き合わされてしまいます。

21歳と17歳の若者の激烈な恋愛とその蹉跌が主人公たちのその後の生涯にどのような影響を及ぼしたのでしょうか。燃えるような、狂うような恋をした2人は、それから43年の後に1973年シカゴで再会したそうですが、いったいそこでどのような対話が交わされたのでしょうか。エルアーデが1933年に書いた本書に応えるように、マイトレイは1976年に「愛は死なず」を世に出したと聞くと、こちらもあわせて読み比べてみたくなりますね。

♪ひとたびは燃えつき果てた恋なれど43年目に燃え上がるかな 茫洋
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