「さばき」という言葉は、将棋界では(特に振り飛車の将棋などで)広く使われていますが、将棋を始めて間もないうちは「さばき」とだけ一口に言っても、具体的にどういうものなのかはなかなか解らないものです。
本書は、その「さばき」という一点だけに徹底して書かれた問題集です。
本書の構成は、基本的なさばきに関する問題が本全体の約3分の1、以下、石田流、ゴキゲン中飛車、四間飛車対急戦における(特に振り飛車側から見た)さばき方が書かれており、最後が矢倉になっています。
最初の基本のさばき編では、局面の部分図を取り上げて書かれています。
この辺は「
将棋・ひと目の手筋」などの手筋本に似ていますが、局面は対抗形だったり相居飛車だったり、考える手は攻めだったり受けだったり、使う駒は問題ごとに毎回違ったりと、「さばき」以外に特別な一貫性がありませんので、手筋本よりも本書の方が即効性が高く実戦的だと思います。
残りの定跡編も、定跡がどうのこうのというよりも、むしろ局面ごとのさばき方がどうなのかに重点が置かれているようです。
本書は、特に中盤の指し方に困っている振り飛車党の方におすすめです。
定跡をご存知の方はもちろんのこと、定跡をご存じでない方でも十分読みやすいのではないでしょうか。