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マイクロファイナンス―貧困と闘う「驚異の金融」 (中公新書)
 
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マイクロファイナンス―貧困と闘う「驚異の金融」 (中公新書) (新書)

by 菅 正広 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

貧困は遠い国の出来事ではない。統計によれば、日本でも五日に一人の割合で餓死者が発生している。貧困に苦しむ人々を救うために、バングラデシュで始まったマイクロファイナンスはアメリカ、フランスなど先進国でも、その力を発揮している。担保のない人々に融資をしながら、貸倒れ率一~二%という実績を残す「驚異の金融」―これは日本の貧困問題にも有効か。この国の貧困の現状をデータに基づき明らかにし、導入の可能性に迫る。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

菅 正広
1956年福島県生まれ。1980年東京大学経済学部卒業、同年大蔵省入省。1984年英国ケンブリッジ大学修士(MA)。相馬税務署長、国税庁・証券局課長補佐、主計局主査、OECD(経済協力開発機構)室長、財務省国際局・関税局課長、預金保険機構部長、大臣官房参事官などを経て、北海道大学公共政策大学院教授。2009年7月より、鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事(役員出向)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 新書: 205 pages
  • Publisher: 中央公論新社 (2009/09)
  • ISBN-10: 4121020219
  • ISBN-13: 978-4121020215
  • Release Date: 2009/09
  • Product Dimensions: 6.6 x 4.3 x 0.6 inches
  • Average Customer Review: 4.6 out of 5 stars  See all reviews (7 customer reviews)
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10 of 12 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 新政権がなすべきことはこれだ!, 2009/9/28
マイクロファイナンス(MF)とソーシャルビジネス(SB)――。これこそ新政権が取組むべき課題だと思います。
MF/SB起業の環境整備をして普及の立法措置を講ずることは政治の役割です。本書では政治家の役割に触れられていません(政府の役割に含まれているのかもしれません)が、政治主導が叫ばれるこの時期、政治家には役割を果たしてほしいと思います。

本書が言うように、財政資金よりずっと規模の大きい民間資金を貧困削減や環境・福祉など社会的課題にいかに還流させるか、その仕組みを作る発想が必要です。そのための基本法(本書に言う「日本版CRA法」)を作り、21世紀型の国づくりに着手すべきです。財政や市場に限界がある中で、それが国民の閉塞感を打破し社会を変える最初の動きになります。私的利益に加え社会的利益を追求するMFは正に「友愛」の具現化ではないでしょうか。それを日本で実践し普及させる考え方と道筋がこの本には書いてあります。ぜひ新政権には考えて頂きたいと思うのです。

また、本書には年収200万円未満の就業者が2,000万人超、潜在的生活保護世帯が全世帯の1割超とのデータがあります。その数はMF/SBというビジネスに十分な規模を与えるだけでなく、政治的にも政策の旗を立てる根拠を提供するでしょう。2,000万人超(日本人口の約2割)をターゲットにした政策=MF/SBは対象になる人々以外にも広く一般有権者の共感を呼びます。もし民主党がやらなければ自民党がやるでしょう。谷垣新総裁は絆のある社会づくりを標榜しており、きずなを前提にするMF/SBと親和性があります。これまで選挙にも行かないと認識されノーケアであった、この層を取り込む政党が来年の参議院選挙で広い支持を集めるでしょう。 

私は、今引きこもりのためのSBを始めようと思っており、今後この動きに注目していきます。本書には勇気をもらったことを感謝します。
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6 of 8 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 金融道, 2009/10/1
By オバマ (大阪) - See all my reviews
金融の本質とは何なのか、を考えさせてくれる本です。
日本でマイクロファイナンスがこれまであまり注目されてこなかったのは、マスコミなどでマイクロファイナンスが「無担保小口金融」と翻訳されて伝えられ、消費者金融と同じものと考えられてきたからかもしれません。私も今までマイクロファイナンスは消費者金融と同じものだと思っていました。しかし、本書を読んでマイクロファイナンスと消費者金融がいかに違うものかが分かりました。現在の銀行が担保主義などに堕し、いかにサラリーマン化しているかも分かりました。リレーションシップ・バンキングの意義も分かったような気がします。金融って本当はなかなか人間くさくて、面白いものなんですね。

また、世界金融危機について共感するところが多い本でした。表面的な景気回復で以前と同じことをしようとしている最近の傾向には、私も危機感すら感じていました。暴走し自壊した資本主義の根本原因を考えなければ、同じことが繰り返されるしかないということは同感です。世界金融危機後のパラダイムシフトの中で、マイクロファイナンスが21世紀型ビジネスモデルになれば、夢と希望のある社会になるかもしれませんね。今後の資本主義や市場経済を考える上で、マイクロファイナンスの理念が注目されていくことを期待したいと思います。

最後に、幸福のパラドックスの解釈やムハマド・ユヌスによる「人間は多次元的な存在」との指摘は目からウロコでした。幸福は金や権力などの物質的条件だけによって得られるものではないということは、市場を重視し効率を最大限追求した改革の中で忘れられていた視点です。本書を読んで、幸福とは何か、人間とは何か、市場とは何か、社会とは何か――これまで数学的説明の美しさやオペレーションの容易さの追及に偏りがちだった主流派経済学では忘れられかけていた、経済学が本来追求すべき問題――を改めて考えさせられました。
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6 of 8 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 日本でもマイクロファイナンスを!と呼びかけている , 2009/9/28
この本を手にしたきっかけは帯に「貸倒率 1〜2%」とあったからです。
マイクロファイナンスがどういうものであるかは、かつてテレビで採り上げられて知っていたのですそのときは貸倒率まで触れてなくて、「事業として成り立つのか?」という疑問をもってました。

マイクロファイナンス−をgoogleで検索してみると98,800件ほど出てくるのでかなり知られたものとなってきているようです。しかし、まだまだ普通の人が知っていることにはなっていない状況をみると新書で出されたことは大いに意義があると思います。

構成は以下の通りです。

序章:日本でマイクルファイナンスが普及しない理由
第1章:深刻化する貧困
第2章:マイクロファイナンスとは何か
第3章:先進国のマイクロファイナンス
第4章:日本版ビジネスモデル
第5章:公の限界と民の限界
第6章:共感のある社会
第7章:私たちにできること
終章:マイクロファイナンスの先にあるもの

この構成をみるとわかるように著者は日本の現状打開の一つの方法としてマイクロファイナンスがあると
考えられています。企業や社会のあり方が変わらないと普及しないとみられているようでその点については同感です。こういう本が沢山売れるようになってはじめて共感のある社会もできていくのでしょう。

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