ポール・モーリアと言えば,その楽曲がTV・ラジオのテーマ曲やCM,BGMとして多用され,何かしらの形で誰もが耳にしているのではないだろうか.筆者も小学生の頃から「恋はみずいろ」などの曲をラジカセで繰り返し聴き続け,CDも曲の重複など余り気にする事なく買い集めて来た.そこへ今回新しくマスタリングを施した本盤の登場である.期待に違わず,以前にも増して音質はクリアになりしかも「恋はみずいろ」は言うに及ばず「シバの女王」「天使のセレナード」などをオリジナルで堪能できる.選曲は定番が基本だが,24年前の民放FM局の平日の洋楽リクエスト番組のテーマ曲だった「小鳥のように」(意外にも国内初CD化!)や来日公演時の録音であろう「私は風が好き」など意外な名曲も少なからず入っている. 個人的には「夏色のオブジェ」「そよ風のメヌエット」「バラは憧れ」「ひとつぶの涙」「カリオカの碧い風」なども入っていればなお嬉しかったのだが,これを機に旧盤の積極的な再発売を望みたい.過去に10枚組4セットの国内盤コレクションが発売されたが,それらのバラ売りは言うまでも無く,何故かそれらから漏れた前述の「夏色のオブジェ」「カリオカの碧い風」の他に「哀愁のロシアンメロディ」,ショパンのワルツ集など旧盤や国内未発表盤はまだまだあるはずで,イージー・リスニング(ラヴ・サウンズ)復権の為に是非ともお願いしたいと思う.