このアルバムには2種類の「枯葉」が収められていて、録音日は両者とも同じ日付でありながらも、片やモノラル、片やステレオ録音されています。そうなった理由はどうやら、当日の録音機材の故障で、たまたま2種類のテイクが運よく残されることになったということですが、両テイクとも今までに、この上も無いほど絶賛されてきました。
そして、それでも意地悪く、どちらが好きかと聞けば、多くの人は「モノラルだ」と答えるそうです。そのように言われるといささかステレオ盤が可哀想になったりもするのですが、かく言う私も実はモノ派。ではなぜ、どこが違うのか・・・と言われれば理由は少し複雑になります。確かに多くの人が言う、モノラルの方がスリリングだということも言えるでしょう。
でも、個人的にはステレオ盤と決定的に違うのがラファロの演奏だという気もします。たとえばモノラルの開始後まもなく(11秒後あたり)、ラファロのベースがプル〜ンと跳ねるような響きをする箇所があるのですが、ステレオ盤にはこのような音色はありません。少し大げさかもしれませんが、私はこの音色にふと魅力を感じるのです。それからのラファロのベースはまるで楽器が生きているかのような響きを続けていくのですが、ステレオ盤ではこの躍動感がほんの少し大人しく感じてしまいます。
私がモノラルに軍配を上げたくなってしまうのはこうした理由があるのです。皆さんはモノラル派?、それともステレオ派でしょうか。