数年前からテキサスホールデムにはまってしまった私。で、「ポーカー」をテーマにしたアンソロジー、というのだから、読まないわけにはいきません。なるほど、序文に「ポーカーをテーマにしたアンソロジーがこれまでに一度も出版されたことがない」とあり、こういう本にいままで出会えなかったのも無理ありません。
1ページめから最後まで、あっというまに最後まで読み進んでしまいました。「ポーカー」というくくりのなかで、有名作家たちがそれぞれまったくちがう短篇を書き上げているのは見事。とくにおもしろかったのは、やはりジェフリー・ディーヴァーの「突風」。単なるミステリ短篇として読ませるのはもちろん、この作品では、ほかよりもさらに「ポーカー(テキサスホールデム)」が重要な小道具になっています。テレビ番組の収録、というバックグラウンドも入りやすいし、さすがディーヴァーって感じです。この作品については、テキサスホールデムの基本的なルールを知っていると、さらに楽しめます(知らなくてもOKな短篇も多数)。
ポーカーファンとしては、ディーヴァーの「突風」のようなポーカーが謎解きの要になるような作品がもう少しあれば、と思いましたが、反面、ポーカー初心者でも充分に楽しめる短篇も多いということかも。誰もが楽しめるアンソロジーだと思いました。