ヨーロッパの田舎、ポルトガルの、更に田舎町に暮らした旅の記録。イラストとコメントがかわいくて面白い。「なんで、よりによってこんな街へ????」って地元の人が疑問に思うほどの何の変哲もない小さな平凡な観光名所もないような街に行って、日常生活を送る、という幸せな旅。読んでいる私たちを大いに笑わせてくれる。「なるほど~」と頷いたり、「そんな馬鹿な!」とビックリしたり、「や~かわいいおじさん(おばさん/おばあさん)だな・・」と感心したり・・・。のんびりした中にちょっとした冒険があったり・・。
この本を読んでいると、自分が小さい頃、ごくごく近所の、でも初めて歩く通りに出くわしたりすると、ドキドキ、ワクワクした記憶が蘇ってくる。そんなありふれたことだけど、当人にとってはすごい一大事、みたいな出来事を大切にして旅しているな、と羨ましくなった。
こういうのんびりした旅を(特に短期間で)実現するには、街全体を自分の庭とするには、やはりこういう規模の町がいいんだろうな、と最後まで読んで思う。こういう小さいほのぼのとした町、温かい人々がポルトガルには多い。青いタイルで彩られたかわいらしい町並みや民家、シンプルだけど清楚な美しさの光る刺繍、時代を超越した石畳の坂、七厘で焼く魚・・・懐かしいポルトガルにまた会いにいきたくなった。