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ポストモダニズムの幻想
 
 

ポストモダニズムの幻想 [単行本]

テリー・イーグルトン , Terry Eagleton , 森田 典正
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商品の説明

メタローグ

ポストモダニズムは人種差別や民族性、全体性の危険や他者性の恐怖などの理解に莫大な貢献をしたと評価しつつも、全編にわたり繰り広げられるポストモダニズム的見解への著者の執拗な攻撃に、読者は驚かされるだろう。ポスト構造主義・精神分析思想を歪曲、単純化したかたちでの理論が、軽薄に知性を消費する傾向とあいまって政治的文盲と歴史的無知をつくる。このことを著者はもっとも恐れるゆえの批判なのだ。ポストモダンの「相対主義」に抗して、現代の政治改革に必要な倫理的・人類学的な基盤を模索するという著者の決意表明は、閉塞化する政治・思想状況を打ち破るエネルギーに満ちている。(中山修一)
『ことし読む本いち押しガイド1999』 Copyright メタローグ. All rights reserved.

内容(「BOOK」データベースより)

本書は、ポストモダニズムの基本原理を、執拗かつチャーミングな審問にかける。上質のウイットをまじえつつポストモダニズム思想の問題点を追及する。

登録情報

  • 単行本: 206ページ
  • 出版社: 大月書店 (1998/05)
  • ISBN-10: 4272430556
  • ISBN-13: 978-4272430550
  • 発売日: 1998/05
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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形式:単行本
「ポストモダン理論の主張を、ややパロディめいたかたちでしめせば、おおむね以下のようになろうか。まず、真理というものは存在しない。すべては、レトリックと権力の問題である。あらゆる視点は相対的である。「事実」とか「客観性」をめぐる議論は、そのもっともらしさの装いを一皮むけば、そこには特定の利害関係を後押しする意図が赤裸々にみえる」

これは本書からではなく、同じ著者の「イデオロギーとは何か」からの引用です。本書は、上の線に沿って更に過激にポストモダンを批判した、ということができます。ラディカルを装いながら、現実には現状維持としてしか機能しない保守的なポストモダンへの、少し過剰なくらいの反応です。ただしイーグルトンがやみくもにポストモダンを<否定>しているのでないことは、彼の「文学とは何か」をお読みの読者にはおわかりのはずです(私は「文学とは何か」を<現代思想入門>として読みました。未読の人にはお勧めします)。

もっとも、たとえばデリダは近年、脱構築は肯定する、とか、脱構築は正義である、と言いはじめました。デリダは「フッサール」だと思っていたのに、実は「キルケゴール」だった、聖域なき「構築」改革(?)を行っているものと思っていたら、いつのまにか聖域をつくられてしまっていた・・・。デリダの政治参加に対してイーグルトンは、遅きに失した、と否定的ですが、デリダにも当然再批判する権利はあります(「マルクスと息子たち」)。どちらを支持するにしろ、脱構築もまた「様々なる意匠」のひとつであることも明らかだと思います。デリダは現在進行形だから、というばかりではなく、ポストモダンを正しく評価するにはもう少し時間が必要なのでしょう。サルトルの評価は、30年も経ないうちに大逆転しました。あと30年も長生きすれば、私たちは、現在とはまるで違った「デリダ」を見ることになるのかもしれません。

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