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ポストコロニアル (思考のフロンティア)
 
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ポストコロニアル (思考のフロンティア) [単行本]

小森 陽一
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

1945年の敗戦以降,忘却されていた植民地主義の問題が新たな課題として浮上している.いかにして近代日本の植民地的無意識は形成されたのか.後発近代国家が抱え込まざるをえなかった,欧米列強への過剰な模倣と擬態というその起源に溯り,植民地主義以後の世界を生きる現在の我々が解決すべき課題の所在を明らかにする.

内容(「BOOK」データベースより)

1945年の敗戦以降、忘却されていた植民地主義の問題が新たな課題として浮上している。いかにして開国以後の、日本の植民地的無意識と植民地主義的意識は形成されたのか。欧米列強への過剰な模倣と擬態というその起源に遡り、ポストコロニアルな世界を生きる現在時において、我々がむかいあうべき問いの所在を明らかにする。

登録情報

  • 単行本: 143ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2001/4/23)
  • ISBN-10: 4000264354
  • ISBN-13: 978-4000264358
  • 発売日: 2001/4/23
  • 商品の寸法: 18.2 x 12.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 小僧 VINE™ メンバー
形式:単行本
本書は戦前戦後の日本の歴史をポストコロニアルな視点から「書き直す」ことによって日本やアジアの真の「脱植民地化」の方向性をつかもうとするものである。基本的に大日本帝国の朝鮮半島や大陸への拡張過程がテーマなのでいわゆる「ポストコロニアリズム」の入門書的性格を期待している方には肩透かしに思われるかもしれない。「思考のフロンティア」シリーズの他の多くの本もそうだが本書は概説書ではなく実践の書だ。「はじめに」で示されたスピヴァクやバーバ、サイードらポスコロ理論のパースペクティブを援用しつつ具体的に幕末・開国後の日本が歩んだ道のりを「自己植民地化」、西洋の「擬態・模倣」の過程として描き出し、「自己植民地化」を通してしか独立を維持できないという矛盾が大日本帝国を過剰にナショナリスティックで侵略的にさせる構図を鋭く提示していく。

戦後を描く第3部「敗戦後の植民地的無意識」も興味深い。新たな「野蛮」としての「三国人」や共産主義諸国が「他者」として表象される一方で日米合作の体制は旧植民地からの声を遮断し日本が被害者意識を持つことを可能にした。戦前から連なる「植民地的無意識」と「植民地主義的意識」が戦後に温存されていく過程がよくわかる。何度読んでも色々と考えさせてくれるそんな絶好の一冊だ。
このレビューは参考になりましたか?
28 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By pumpkin
形式:単行本
本書もその一冊である岩波の「思考のフロンティア」シリーズは
それぞれの分野の入門書として非常によくできているように思える。
本書の主題である日本人の植民地的無意識と植民地的意識は、
新たなナショナリズムとでもいうような現象が生起してきている
現在においてこそ、熟考されるべき問題であるように思える。

さらに、弱者(サバルタン)と強者の間の格差が一層広がりつつある
グローバリゼイションの時代において、弱者の声をいかに
拾い上げ、語らしめるか。本書はこうした問題を突きつけてくれる。
欲を言えば、ポストコロニアル一般論についての言及が欲しかったが、
紙数を考えれば仕方のないことかもしれない。読みごたえのある一冊。

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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
「近代日本最初の植民地」である北海道につくられた大学出身の近代文学研究者である筆者が、戦前・戦後の日本の植民地主義的侵略と新植民地主義的(ネオコロニアリズム的)進出の実態とその影響(遺制)について、福沢諭吉、夏目漱石、丸山眞男、竹内好、外務省、大蔵省といった主要な日本人著述家や国家機関の言説を分析して論じている。特に、天皇と国民の戦争責任が冷戦構造下に「免罪」されたことが、「日本の植民地的意識」と「植民地的無意識」を温存し、戦後の東アジア・東南アジアへの経済進出、つまり新植民地主義的進出につながったという見方は面白い。サイード、ラカン、ホミ・バーバ、スピヴァックなどのポストコロニアル研究の分析概念を使って積極的に日本近現代史と日本近代文学を読みなおそうとする良書だ。
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