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ポストコロニアリズム (岩波新書)
 
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ポストコロニアリズム (岩波新書) [新書]

本橋 哲也
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

植民地主義のすさまじい暴力にさらされてきた人々の視点から西欧近代の歴史をとらえかえし、現在に及ぶその影響について批判的に考察する思想、ポストコロニアリズム。ファノン、サイード、スピヴァクの議論を丹念に紹介しながら、“日本”という場で「植民地主義以後」の課題に向き合うことの意味を考える、最良の入門書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

本橋 哲也
1955年東京生まれ。英国ヨーク大学英文科博士課程修了。東京都立大学助教授。専攻はイギリス文学、カルチュラル・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 232ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2005/1/20)
  • ISBN-10: 400430928X
  • ISBN-13: 978-4004309284
  • 発売日: 2005/1/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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64 人中、46人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Sonic
形式:新書
 「ポストコロニアリズム」は「脱植民地主義」や「植民地主義以降」と訳されることが多い。これを著者は「現在進行形の植民地主義」と解し、現代における植民地主義の影響を文化的な側面から考えていこうとしている。

 著者の問題意識の所在に異論はない。しかし本書の内容については、やはり「浅い」と言わざるを得ない。著者の問題意識の中心は、日本のポストコロニアリズムである。例えば「和人」によるアイヌの表象の問題から、「奪われてきたアイヌの歴史をどのようにすることができるか」という問いを設定し、その答えが「アイヌ自身が歴史の主体となる」「アイヌ自身が歴史の主人公として立ち現れること」では、あまりに抽象的にすぎるし、この程度の指摘はこれまでに数多くあった。現在はこれの具体的方法、つまりどのような「書き方」「語り方」が可能なのかが問題になっていると私は考える。

 また著者は本書の中で繰り返し「私たち」という言葉を使う。この「私たち」とは果たして誰のことか。本書の「あとがきにかえて」では、「この本を読んでいただいている読者の多くは「日本人」であるだろう」「日本人である私たち」といった表現が出てくる。こうした言説からは、著者の日本のポストコロニアル的現状への認識の甘さが浮かび上がっている。「日本語」というテキストを解するのは、日本の植民地支配の中で、「日本人」だけではなくなってしまった。アイヌや沖縄の人々、そしていわゆる在日韓国・朝鮮人など、「日本人」以外の人々も広汎に読者として存在しているのが、日本のポストコロニアルな状況である。こうした状況下で「私たち」という言説は、「私たち(日本人)以外」の読者の存在を無視してはいないか。現代とは「日本語のテキスト」において、「日本人」「私たち」という言説が等号で結ばれなくなっている時代なのではないだろうか。

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43 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
この本の欠点は、「植民者」と「被植民者」の古典的二分法に強く執着しているところにある。この論法は、「アンチコロニアリズム」の思想であっても、ポストコロニアリズムの思想ではないと思う。ポストコロニアリズムは、植民者と被植民者の二分法にも批判の目を注いでいるはずである。他のレビューアーが指摘しているファノンの手放しの礼賛も、著者がいまだ「アンチコロニアル」な段階に留まっていて、ポストコロニアルまで至っていないことを示しているのではないか。

被植民者は逃れがたく植民者の文化に取り込まれ、単に植民者の支配を否定するだけで事が住むわけではない。植民者と被植民者との関係は複雑でかつファジーなものである。そこの問題に踏み込まず、単に植民地主義の「知的支配」だけを述べ立てていたのでは、ポストコロニアルな問題は解決しないだろう。
このレビューは参考になりましたか?
24 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 ポストコロニアリズムについてファノン、サイード、スピヴァクの
 三人の思想をベースに説明されています。
 帯に「最良の入門書」と書かれておりますが、ウソではありません。
 特に日本の高度経済成長を植民地主義であると主張していることに感銘しました。
 戦争はまだ終わっていないと思いました。 
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