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この本に登場する人たちは、例外なくポケモンに愛情を注いでいます。それはゲーム作者の芸術家に近い純粋さから発するものであったり、ビジネスマンとしての情熱であったりするのですけれども、この本にはポケモンの成功の裏にはそれぞれの立場から注がれた強い愛情があったことがよく描かれています。
このことを子どもたちに伝えて欲しいと思います。サンタクロースのネタばらしみたいに、もしかすると彼らは一時的に裏切られらような気持ちを持つかも知れません。しかしその先に、自分たちの好きなポケモンワールドは、こんなに多くの大人たちの愛情に支えられているのだと気づくことでしょう。上手くすると、愛情を持って何かに注力することの素晴らしさを理解してくれるかも知れません。そして子どもたちがゲームの世界から顔を上げて、人間が人間と力を合わせて事に当たるリアルな世界の営為の輪に加わってくれることを期待したいのです。欲張り過ぎかも知れませんが。
大頁数の本ですが、ポケモンの作り手たちの努力や苦労がドラマのように面白くて、一気に読んでしまいました。
全編を通して描かれているのは関係者全員のポケモンに対する深く純粋な愛情と、それを反映させる徹底した仕事へのこだわりでした。
たとえば、構想から完成まで6年の歳月を費やしたこと、ゲーム完成後、モニターから出てきた多くの意見を全て取り入れようと不眠不休の日々を過ごしたこと。版権会議の運営方法とその様子。これら多くのエピソードは全て、どんな分野の仕事にも通じることだと思います。つまり仕事に愛情を注ぎ、その仕事を一切手を抜かずあらゆる方面で努力・実行し、それらを徹底してやればポケモンまではいかなくても全ての仕事が上手くいくのだと、この本は教えてくれます。そして、これら関係者を全面的にバックアップし、肝心な時に適切な判断をした任天堂と小学館の懐の深さも、企業の姿勢として注目に値します。
また、雑誌専用の通信販売で予想を大幅に越える申し込みがありオペレーションがパンクした際の様子やテレビの事故後、放映再開にいたるまでの経緯には思わず心が揺さぶられます。
ポケモンに興味ある人も、そうでない人も一度は読んでもらいたい感動のビジネス書です。
子供に聞くと、まずゲームボーイソフトとして出てきて、その後に漫画が出てき
たらしいということはわかりました。でも、原作者の名前はわかりません。
その謎を解いてくれたのが、このポケモンストーリーです。ポケモンの構想から 数年の時間を経てゲームとしての誕生、TVアニメとして命を吹き込まれる経緯、 漫画化、ポケモンカード化、アメリカ進出にあたっての平坦ならぬ道のり。これ
らが、ゲーム業界、TVアニメ業界、広告業界、のビビッドな内実を加え描かれ ています。
プロジェクトチームによるクリエイティブの発揮とそこでのマネジャーの役割、 キャラクタービジネスを成功させるつぼを考える上でも参考になります。
本の帯には、「日本初、親子で読めるビジネス書!」と大書きされています。実
際、作者が文体を変えてまで平易にした文章には、ルビも振ってあります。 ビジネス書としては、さすがに小学生には難しいかもしれません。しかし、読み 終わった後には、きっと子供のゲーム機を借りてプレーしていることでしょう。
ポケモンストーリーをぜひご一読されることをお勧めします。
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