ところが、経営の現場では、組織論だけでは企業は回りません。指導教授からは、修士論文のテーマは、1年の時から決めておくように言われていましたので、夏休みの頃から新たなテーマ探しが始まりました。でも、考えれば考えるほど迷うばかりで、なかなか決まりませんでした。
その年の10月18日(書籍に購入日を記入)、紀伊国屋書店で偶然手にした本が『現代の経営』でした。目次を読み、「はじめに」を読み終えたとき、手が震えていました。「これだ。これならコンサルティングに使える」と。
それからです、ドラッカーの著書との付き合いが始まったのは。『現代の経営』を数回読み、「はじめに」で紹介されているドラッカーの著書を次々に読んでいきました。もちろん、修士論文を書くためには、先行研究者の著書を読み込まなければなりませんので、そうした書物も並行して読み込んでいきました。
そのうち、研究学会活動で知り合ったある元経営者の教授から、「書物を読んだら、自分でまとめなさい。レポート用紙10枚くらいにまとめられるようになると、その書物が自分のものになります。私はドラッカーの『創造する経営者』を1枚のチャートにまとめました」と教えて下さったのです。
その日から、ドラッカーをまとめる日々となりました。そして、図解していきました。そうすると、ドラッカー経営の体系が、何も見なくても頭に描けるようになりました。このころから大手企業の経営者からも、まともに相手にしてもらえるようになったのです。
それにつれて売上も上がってきました。そんなときです。「自分はもう大丈夫だ」と勘違いし出したのは。あっという間に売上ダウンです。前年比20%減、その翌年は50%近く減。わずか2年でピーク時の40数%にまで落ちました。将来に対する恐怖心で青ざめました。
それから、コンサルティング用に作っていたドラッカー経営を、自分自身に適用し出しました。そうすると、暗記していた知識がノウハウに変わっていきました。この頃から顧問先の業績も目に見えるように伸長するようになってきました。
こうしたドラッカー経営のエッセンスを「わかりやすく」「使いやすく」書き下ろしたのが本書です。本書の内容は、前半が「ドラッカー理論のご紹介」、後半は「実際に戦略を作成するときの手順」となっています。
ここでお願いがあります。ご購入頂けましたら、1度や2度読んだだけで、「わかったようなつもり」にならないでください。「わかった」とは「できる」「使える」と同意語なのです。暗記できるくらいまで読み込み、実際に使ってみて、自分用にアレンジしていくことです。
そうすると、「頭が悪い」「感性が鈍い」「集中力がない」「要領が悪い」四重苦の筆者でも、平均的な経営コンサルタントの粗利益の数倍をあげられるようになりましたので、読者の皆様も間違いなく成果があがるようになると思います。
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