フランスのエレクトロユニット、Airの約3年振りの4thアルバム。
前作に引き続きナイジェル・ゴドリッチが共同でプロデュースを担当した今作は、
和的要素も取り入れつつ、独自の持ち味を活かした秀作。
M-1:Space Makerから惹き付けられる、混沌とし世界観から幾重にも織り成す
繊細な音のコントラストでドラマティックに色を添えていく美しい曲。
M-1の流れから続くM-2:Once Upon a Timeでは、御伽噺の様な内容の世界観と、
ピアノにキラキラと散りばめられた音の粒子とソフトヴォーカルが絡み合い、
Airならではの浮遊感が心地よい曲に仕上がっています。
そしてThe PulpのJavis Cockeをヴォーカルで迎えたM-3『Hell Of a Party』は
和洋の融合したエレクトロニカな楽曲で、Javis独特の癖のあるヴォーカルが
曲に妖艶な雰囲気を惹き出し本当に上手くマッチしてます。
個人的にAirらしいM-4などは、完全に深海に沈んで行く感覚で好きです。
繰り返される言葉がグルグルと脳を侵し浮遊していく独特の感覚なんですよね。
M-4で静かに落とし込まれ、M-5で幻想的な世界へ引きずり込まれる感じです。
M-6で気だるい感じの空気感から、ノスタルジックで幻想的で触れると壊れて
しまいそうな程繊細な世界観のM-7:Photographの流れも良いです。
和的試みの1つにタイトルの通りM-8:Mer du Japonなどは、
雄大なスケールで音の重厚間とでAirの新たな一面が垣間見れます。
最後の儚い終焉的世界観までどこまでも美しく、アルバムを通しての完成度の
高さは相変わらずで、曲単位よりはアルバムを全体とした曲構成は
聴いている人を麻痺させる中毒的要素があると思います。