まずはこの本が文庫版で出版され嬉しかったです。
一度本屋で見かけたがその日は買わず、数日後に結局買って
しまいました。
「何の本読んでるの?」「ポアンカレ予想」「…ふーん、そう」
おそらく、人には分かってもらえそうにない、この趣味。
サイモン・シンのシリーズがとても読みやすかったので、却って
「どうかな…」と少々不安になりながら読みました。
予想通りというか、書かれていることの少なくとも3分の1は
さっぱり理解できません。
それでも、文中にも「この一世紀のあいだ、ポアンカレ予想の
証明には…何百人という数学者がなんらかの形で貢献している」
と書かれているとおり、ハミルトンとペレルマンのことだけ書い
てもなんにもならない。世紀を超える難問にはそれ以上の歴史が
あるということがよく分かります。
また、これは訳によるのかも知れませんが、数学の歴史には
えてして、一番乗りの座を奪い合うドロドロしたドラマがつき
ものですが、そこは比較的サラッと書かれていて安心です。
登場人物の写真ではなく似顔絵が載せられているのがほのぼの
して、小難しい内容を少し緩めてくれます。