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ボッシュの子
 
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ボッシュの子 [単行本(ソフトカバー)]

ジョジアーヌ・クリュゲール , 小沢 君江
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,365 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

“ボッシュ(ドイツ野郎)”の子として蔑まれながら戦後を生き抜いた一人の女性が語るフランス戦後史の真実。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

クリュゲール,ジョジアーヌ
1942年、フランス人女性とドイツ人兵士とのあいだに生まれる。2005年、長年タブーとされてきた自らの出生を明らかにする自伝『Les embryons de guene(戦争の胎児)』を自主出版。2005年に設立された「全国戦争児友好会(ANEG)」の広報担当を務める

小沢 君江
1942年生まれ。1961年、AFS留学生として米国に1年滞在。1965年、早稲田大学仏文科卒。1971年、夫ベルナール・ペローと渡仏、1974年にペローと共にイリフネ社創立、ミニコミ誌『いりふね・でふね』創刊。1979年、無料紙『オヴニー』発刊。1981年、文化センター「エスパス・ジャポン」創立。パリ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 192ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2007/6/13)
  • ISBN-10: 4396650396
  • ISBN-13: 978-4396650391
  • 発売日: 2007/6/13
  • 商品の寸法: 18.6 x 12.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本(ソフトカバー)
 映画『愛と哀しみのボレロ』をご存じでしょうか。

 登場人物の一人が、パリに来ていたナチスの音楽隊長(カラヤンがモデルと言われています)と出会い、彼の子を妊娠します。戦争が終わってパリが解放されると、敵に身体を許した女性と非難され、頭を丸刈りにされて故郷に帰りました。子どもは父親なしで育てられますが、これは決して「戦争の悲惨さを訴えたフィクション」ではありません。

 ドイツ軍が撤退した後に残されたフランス人女性に、人々が寄ってたかって非難の言葉を浴びせる。そんな史実の中から生まれたのが、『ボッシュの子』です。

 著者のジョジアーヌ・クリュゲールは、1942年、ドイツ兵士とフランス人女性の間に生まれました。戦争が終わったあと、母は丸刈りにされる集会に呼び出されずに済みましたが、祖母と母と著者の女ばかりの家族は、陰湿な差別にさらされました。無邪気な少女時代が終わり、自分の出生の秘密をおぼろげに知るようになった著者は、不安な人生を送るようになりました。
 別の土地に移り、新しい友人ができても、「自分はふつうの子どもではない」という思いに苦しめられます。

 30歳を過ぎ、一目会いたいと父を捜したときには既に遅く、三年前に亡くなったことを告げられます。ドイツに帰って家庭を持った父の子どもたち―著者の義兄弟―に招かれ、未知の家族と対面をはたした著者は、次のように記しています。
  「完全に受け入れられたという実感、ついに自分のあるべき場所に
   たどり着けたという幸福感に浸っていた」

 「呪われた子」、「恥辱の子」、「ボッシュ(ドイツ人)の子」と蔑まれ、戦後60年間タブー視された沈黙を破り、著者は、2006年にこの半自叙伝を自主出版しました。

 著者と同じ境遇にいるフランス人は、推定20万人といわれています。定年を過ぎた著者たちの自分探しは、はじまったばかりです。
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形式:単行本(ソフトカバー)
1940年から終戦までドイツ人兵士と恋したフランス人女性が「売女!」「国賊!」と住民から罵声を浴びながら髪を刈られていたこと。更に、その間に生まれた子は、母親の罪悪感を一身に負うばかりか、「呪われた子」「恥辱の子」「ボッシュ(ドイツ)の子」と蔑まれてきた。この屈辱に耐えてきたフランス人は推定20万人といわれている。それはフランス側だけではない、ドイツに駐留した仏米軍兵士を父にもつ混血ドイツ人も数十万人いて、彼らの母も住民から「売女」扱いされ蔑まれてきた。
私はフランスがこれ程ドイツを忌み嫌っていたことを知らなかった。このことはこの本の訳者あとがきから知ったのだ。
肝心の本については、染み入るように胸に入ってくる文章で、言葉の美しさが彼女を蝕んできた苦悩さえも美しくさせて、いやはや陶酔してしまうほどだ。
物心ついた時から周囲の好奇と侮辱の目にさらされて、母親からは受け入れてもらえず育っていったボッシュの子は天真爛漫になど過せるわけもないが、この主人公は小さな幸福を少しずつでも築いていこうとする行き方で前進していくので、読み進めるうちにどうしても応援せざるを得ない気持ちになる。
彼女の運命に立ち向かった強さが、反面夫であり子どもの父親でもある男性を見放し2度も離婚に踏み切ってもしまう。「わたしにはある種の謙虚さが足りなかったために、他人に、そして自分自身にも多くを要求しすぎたのかもしれない・・・。」(175頁)
彼女がこの本を書くきっかけは、思い出や記憶を呼び覚まそうと促してみえたコンピューターの画面から、語るべきを感じで書いたのがこの本だけに、彼女の感じた感性が読者である私を魅了した本だった。
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3 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
戦争中の「あいの子」は常に抑圧の対象である。
日本人と植民地下のコリアンのあいだの子。
日本人と戦中の中国人とのあいだの子。
ヴェトナム戦争下の韓国人とヴェトナム人のあいだの子。
そして、本書で扱われる、フランス人と、「占領者」たるドイツ人の
あいだの子。すなわち「ボッシュの子」「呪われた子」と呼ばれる者
たちである(20万人と推定)。

著者である彼女は、ドイツ人兵士とフランス人女性のあいだに生まれた。
戦後は、対独協力者の排斥気運が仏で高まった。キャパが撮ったように、
ドイツ人兵士に協力した女性たちは、衆人環視のなか髪を剃られた。
(彼女の母親は、幸いにもその難を逃れた)

クラスメートや先生、隣人に白い目を向けられる著者。その姿は、
なるほど鹿島茂がオビで言うように、「レ・ミゼラブル」を彷彿させ
ないでもない。ましてや家庭も極貧である!

しかし、本としては、当初本作が自費出版されたということもあるのか、
やや編集の手が入りきれておらず、分量としては短いのに冗長だったり
する。

後半部では、逆境にも負けず、恋に人生の粋を傾ける著者自身の姿が
クローズアップされる。そこにかなりの量が割かれており、「在日の
一代記だったらこうした場面の描写は、まずないだろうな」との思い
とともに、これはラテン系の特性かもなぁとの思いが禁じえなくなる。
こうした評者の感想も、文化的偏見の塊なのだろうけども。

一番気になったのは、ドイツにいる腹ちがいの兄弟たちと初めて対面
し、以後交流を深める中にあって著者がもらした感想。「血のつながり
は、時間よりも、距離よりも、さらに恐怖や憎しみよりも濃く頑健で
ある」と、感激まじりに語る。

彼女は無邪気である。少なくとも、血のつながりに感銘を受け、それに
すがるということが、結局は自らを長らく差別してきた「フランス国民」
のフィクションや、ナチスの担った行為などをも正当化してしまうこと
には、無自覚である。

いま一度、「血のつながり」の深さと業をかみしめるには、切なくも
もってこいの著作である。併せて、フランスから日韓関係を眺めた洪世和
のエッセイも読みたいところだ。
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