王様のブランチ「マッチョイ」で推薦されていたこの本。「ボクシング」「高校生」といった、私にとってあまり魅かれないテーマだな〜、と思い、中々手が付かなかったのだが、年末年始の休みで、手に取り、いくつものレビューにある通り、止まらず読了。
導入がいい。厚めの本は、導入の数ページで挫折したくなるものが多いが、導入の2ページで既に吸い込まれる。放送作家という、飽きっぽい観客を対象にしたTV映像の世界で生きてきた作者ならではなのか。
この本の読者の真の対象はいわゆる「青春まっさなか」世代ではないような気がする。
いくつもの挫折を繰り返し、才や努力の狭間の中で、負けることへの恐怖心が生存本能で染み付き、動けなくなった大人たちへの示唆が溢れているからだ。
中心となる高校生達を、多くの大人たちがそれぞれ過ごしてきた人生と価値観を元に囲み、
それぞれの思いで、彼らに対して行く。
「努力は才を超えるか?」「才とは何か?」「情熱の源泉は?」そうした、様々な問いに対しての様々な答えをストーリーの中で見せていくこの本。
リミットを超える瞬間を求め、情熱を取り戻す喜びを、是非体感して欲しい。