林望先生のエッセイをご存知でしたら、「あの」ボストン夫人の作成されたパッチワークと聞けば、一度はみてみたいと思うでしょう。おいらもその一人です。
もし、子供の頃にグリーン・ノウのシリーズを読んだことがあるのでしたら、「グリーン・ノウの煙突」のアイデアに繋がった作品を見ることができます。
本書は、ルーシー・ボストン夫人のご子息の奥様、ダイアナさんによって作品の解説が書かれています。
解説というよりは、
近所の子供達が、ボストン夫人の針に糸を通しにきてくれていた
といったパッチワークにまつわるエピソード集になっています。
作品は、平織りの絹、綿はもとより、タオル地であったり、コールテンであったりと様々で、何よりボストン夫人が布地をとても大切にしていたことがわかります。
ボストン夫人は妥協することを潔しとせす、視力が弱っていたにも関わらす齢90を越えてなお複雑なパターンのパッチワークを生み出す方向に向かっていたそうです。実際に本書に載っている92才の時の「イスラム風タイルのパッチワーク」の細かさ、複雑さはすごいです。
「1インチ20針」で延々細かなパターンを組み合わせ縫いわせる作業を続け、一つの作品にするという根気に脱帽です。しかも単純に縫い合わせるだけではなく、出来上がった時の全体的なデザインも頭におかないといけないのですから。おいらのお裁縫デビューは4歳ですが、あと半世紀以上、続けていけるとはとうてい思えないです。
(この「イスラム〜」は林望先生が実際にヘミングフォード・グレイのマナーハウスに滞在していたまさにその時期に作成していた作品だそうです。)