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ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記 (新潮文庫)
 
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ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記 (新潮文庫) [文庫]

小林 和彦
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

早稲田大学を出てアニメーション制作会社へ入ったごく普通の青年がいた。駆け出しながら人気アニメ作品の演出にも携わるようになったが、24歳のある日を境に、仕事場では突飛な大言壮語をし、新聞記事を勝手に自分宛のメッセージと感じ、また盗聴されている、毒を盛られるといった妄想を抱き始め…。四半世紀に亘る病の経過を患者本人が綴る稀有な闘病記にして、一つの青春記。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

小林 和彦
1962(昭和37)年、横浜生れ。’80年、早稲田大学商学部に入学し、在学中は「早稲田大学アニメーション同好会」に参加。’84年、大学卒業後にアニメーション制作会社「亜細亜堂」に入社し、アニメーター、演出家として「タッチ」「ドラえもん」「日本昔ばなし」などの作品に携わるようになる。’86年7月、幻覚妄想状態に陥り、精神神経科に入院。同11月に退院し、まもなく職場に復帰したが、’88年に退社。以後も、発症のために数回の入退院を繰り返している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 381ページ
  • 出版社: 新潮社 (2011/10/28)
  • ISBN-10: 4101354413
  • ISBN-13: 978-4101354415
  • 発売日: 2011/10/28
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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36 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By たつなり トップ500レビュアー
何の予備知識もなく、もちろん著者も知らず、毎月必ず一通り眺める
新潮文庫の新刊コーナーにあり、「精神に障害をきたすとき、その目には
何が映っているのか。」という帯、統合失調症闘病記とある副題に惹かれた。
そして中身をパラパラとみてみると、どうも実に整然と活字が組まれている
気がして。
弁護士としても、少なくない数の同病の人と接してきたこともあるし、
それを措いても、「事実」としてどうにも知っておきたくなった。
文章も整っていて、非常に読みやすい。発病していくところなんかは、
こちらはこのあと発病すると知っているから、そう思って読むが、
そうでもなければ全くこれが病気前夜とは分からないくらい、
論理的で、やはり彼らの認識する「事実」と(そんな抽象的なものがあるとすれば)
我々一般の認識する「事実」との境目が非常に曖昧であることが
否応なしにわかる。
前に「東郷室長賞」という名前ででていたらしく、そのタイトルで調べると
★一つになっているけれども、僕はこれは傑作だと思う。(このあたり
もうすでに筆者の口調が伝染してるけど)
「妄想」なのか「ほんとに起きたことの記憶」なのか、それがわからない
くらい一貫しているところが、僕にとってはミソだと思うし、それが
読みにくいのはやはりこの手の人たちが「難しい」理由そのものな気がします。
後半はたしかに理屈が勝っていて、ひたすらややこしいところがありますが、
僕は、この本の前半だけでも620円払って読むべき本であると思います。
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
単なる精神疾患の記録に終始せず、作者の感情や状況がうまくまとめられた本である。

作者の統合失調の症状がひどくなるにつれ、現実と妄想との区別がなくなり、
不思議と文章も少し分かりづらくなっていく。

一部文章がわかりにくいという指摘もあるようだが、(単行本、統合室長症からのレビューによる。)
この「文章がわかりにくくなっていく過程」こそが統合失調症そのものの病状(現実と妄想の区別がつかない)
を表しているように思える。
私は統合失調症という病気をよく知らなかったが、この本を読んで、いかに脳と精神、そして行動が
混乱してしまうかがよく理解できた。

このような病気を抱えた作者がこのレベルの文章を書いたのは大変なことだったと思う。
病気の記録として読むのもよいが、読み物としても十分に面白い。
正直、色川たけひろの狂人日記などよりも興味深く読み進めることができた。

また、まえがきと後書きを書いた望月氏という人物が素晴らしい。
望月氏の文章はほんのわずかであるが、
作者である小林氏と真剣に向き合い、時にはアドバイザーとして、時には仕事の先輩として
小林氏をあたかかく見守っていることがよくわかる。この望月氏の文章も必読。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 統合失調症を患った著者が、時系列に沿って、自己認識をリアルに語ります。
 自分の記憶を、これほどしっかりと時系列に沿って語れることが驚きです。

 正常だった現状認識が、徐々に崩れていく過程が、リアルに連続的に語れていきます。
 統合失調症の患者の現実認識ですから、正常な意味では論理は成立していません。

 なぜ、論理が成立してない現状認識が、これほどリアルに語れるのか。
 著者の優れた感性の成せるわざなのか。

 この本を読んでいると、異常性に引き込まれそうになります。
 誰でも、あるいは私には、この種の判断傾向に引かれる個性があるのかもしれません。

 現実に、自分自身が統合失調症を患う前に一読しておくべき書籍かもしれません。
 この本を読んでおけば、自分自身の異常性を、症状が軽い段階で客観視できるかもしれません。
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