社会・組織を主催したり、管理したりする立場の人は、上からコントロールする対象物のように人々を見るようになるのが普通だろうと思います。しかし、支配・被支配の関係からではなく、対等な人間同士が集まる「場」として社会・組織を捉える時、そこにホールシステム・アプローチの出番があります。ホールシステム・アプローチでは、ひとつの「場」に集まった人々が、自分たちの本当に行きたい方向に着実に進むための構造的な会話の在り方を設計する手法がまとめられているからです。この本は、その中でも代表的な4つの手法について、それぞれ丁寧に解説したものです。読んでいて、とても地に足の着いた感覚を覚えながら理解が進んだので、ホールシステム・アプローチを実際に計画する際の良き手引書になりました。