☆オランダ出身の異色国際派スター、ルトガー・ハウアーが、久しぶりに面目躍如な本格派のアンチヒーロー的な魅力を遺憾なく発揮してくれた過激なバイオレンス・エンターテイメントで、『グラインドハウス』の北米公開に併せて開かれたフェイク予告編コンテストのグランプリ受賞作を長編映画化した【エクスプロイテーション】。筆者はコレを観賞して、かつて一世を風靡した?マニアックなトロマ社の汚ならしいお下劣な怪作『悪魔の毒々モンスター』シリーズを思い浮かべて、苦笑しながらも、ひたすら懐かしんだ。犯罪組織が牛耳る腐りきった街に流れ着いた年老いた流れ者の男ホーボー(ルトガー・ハウアー)は、少女アビー(モリー・ダンズワース)を誘拐から救ったため、組織から屈辱的な仕打ちを受ける。一時は正義の意味を見失っていた彼だったが、鉢合わせた強盗を撃退したのを機に再び正義に目覚め、破壊力バツグンの大型ショットガンで町に巣食う悪の退治を決意。やがてホーボーは正義のヒーロー?として町のメディアでも取り上げられる!。というお話で、本編の脚本も担当した若手監督のジェイソン・アイズナーのフレッシュな演出には一種の残酷パロディ的なセンスが随所に感じられるうえに、過去の色々なBCプログラム・ピクチャーにオマージュを捧げた映画愛たっぷりな作り方にはたいへん好感が持てる。ざらついたビジュアルショックな基調も独特で興味津々。表現的に大雑把すぎる悪趣味な部分もあるが、スプラッター並のグロテスクな暴力描写にシャレたブラックユーモア感覚を醸成しているのはむしろ微笑ましい。近頃やたらに2〜3時間を超える長尺のツマラナイ愚作が急増しているコノご時世に、わずか86分という手短な時間で、ノンストップで観させてもらえたのは気に入った!☆。