本書の真骨頂は、やはり宇宙論だ。前著の英語初版が刊行されたのは1988年。以後、実は宇宙論は新たな局面にさしかかっている。これまでの理論では説明のつかない「真空のエネルギー」といった課題や、超新星の観測による宇宙の加速膨張の発見、気球による宇宙背景放射の観測結果などにより、従来の定説が揺らいでいるのだ。こうした状況下、「無境界仮説」や「虚時間」を提案する著者は、新しい宇宙像を示している。「われわれは“クルミの殻”に閉じ込められていてもなお、自分自身を限りなく広がった宇宙の王者だと考えるのです」という「クルミの殻の中の宇宙」像こそ、本書の原題であり、一番のメッセージにほかならない。有力な5つの超ひも理論を統一し得る夢の「M理論」も注目だ。
著者の本は、相変わらず難解といえば難解である。だが、ちゃめっ気たっぷりのイラストや写真が多数あり、「現代の生きる伝説」といわれる天才は意外にもユーモアたっぷりだった。宇宙論のほかに、「私たちが自滅することがないとすると、まず100年以内に太陽系内の惑星へと生存圏を広げる」、「いずれヒトの遺伝子工学は始まるだろう」といった大胆な予測もある。前著は途中で挫折した人も、本書なら楽しく読み通せるかもしれない。(齋藤聡海) --このテキストは、 ハードカバー 版に関連付けられています。
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イラストがすごくいい感じに仕上がっていて、科学物の好きな人にはたまらないかも。ホーキング自身が著作のなかで語っていましたが、本当は最新の宇宙論ていうものは、数学的に表されているにすぎないのだそう。その数字の意味をわかりやすい言葉や絵で表してくれているんだから、ホーキングは教育者としてもすごいに違いない。
ただ内容の理解度については私自身にかんしていえばどれ位なんだろうか?
「ブラックホールの中では時間が終わる」という文章を読んで、その事態を実感できる感性が備わっていれば大丈夫!?要するに、壮大で不可思議な、そしてなによりも知的好奇心を満足してくれ、
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