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5つ星のうち 5.0
時間と空間,
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レビュー対象商品: ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF) (文庫)
宇宙の始まりから終わりまで、時間と空間の概念など、今では専門的でわかりにくい宇宙論を数式や特別な知識なしで理解できるよう試みた本。でも、やっぱりちょっと難しい。この本を読む上で大事なことはただひたすらイメージすること。全部わかろうとしなくてもいい、ちょっとだけ宇宙の神秘に近づけるそんな本。
28 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
主張はふたつ。噛み砕いて読もう。,
By 漆原次郎 (千葉県市川市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF) (文庫)
1987年時点での最先端宇宙論を、ホーキング博士が宇宙ファンなどの大衆に向けて語る。この本でのホーキング博士の主張は、おもにふたつ。独自の「ブラックホール理論」と、「宇宙に対する無境界説」とよばれるものだ。 前者のブラックホール理論とは、すべてを飲み込んでしまうとされたブラックホールは計算の結果、じつは粒子を作ったり放ったりしているというもの。「ブラックホールはそれほど黒くない」(第7章)というセンセーショナルな見出しでその説明がされている。 また、後者の宇宙に対する無境界説とは、「時空は有限であるが、境界をもたない」「宇宙はなめらかな秩序ある状態から出発する」というもの。ここには、人間原理(この世界がこのような姿をしているのは、人間がいるからだという考え方)という哲学的ともいえる考えが深く関わっている。そして物理的・心理的・宇宙論的な3本の矢が、なぜ同じ向きを向いているのかをエレガントに説いていく。 なお、前者のブラックホール理論については、2004年にホーキング博士みずからが「ブラックホールがエネルギーを徐々に放出し、最後には蒸発するという自説に誤りがあった」と認めている。約30年間、自著や自説で保ってきた主張を自らで否定するという態度には、「真実に対して忠実であるべき」という科学者の規範を見ている気がして、素晴らしいなと思う。 大衆向けとはいっても、宇宙論自体がもともと難しいので、まったく知識のない方が宇宙を知る第1冊目としてこの本を手にとるという行為は無謀かもしれない。何冊か宇宙論についての新書やブルーバックスを読んできて、かつ、相対性理論や量子力学もイメージがつかめる方といった方にオススメする。一つ一つをていねいに噛み砕いていけば、宇宙にたいする知識を大きく広めることができる。
20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
古典的な名著,
By con (日本) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF) (文庫)
車椅子の天才科学者の本は今でも色あせない。量子力学と相対論の統一を通して、科学が避けて通ってきた「なぜ宇宙が生まれ、現代のような形になったのか」という問いに真っ向から挑む実証主義の代表、ホーキングの偉大さは読むたびに感動する。思えば複雑な宇宙物理学をこれほど一般に分かりやすく説明した人物は当時ではホーキングくらいなものだった。たしかに本書はいくら一般向けとはいえ難しい。訳出も今から見ると古めかしいし、高次元や本書の要の一つである無境界条件と不確定性原理は図で説明しづらく、ホーキングも説明に相当苦労しているようだ。ホーキングは本の中で頻繁に「神」という言葉を使う。彼自身は無神論者だが、神の不要論を唱えながら、あえて物理学が提示する無神論を読者に強要しない。この辺に彼の寛容さをうかがうことが出来る。今では宇宙物理学も進歩して、本書にもいくつか修正が必要になった。それだけ科学は日進月歩で絶えず書き換えられている証だ。今では「エレガントな宇宙」など多くの優れた本がある。しかし本書がなかったら「エレガントな宇宙」も生まれなかったかもしれない。 ホーキングが火付け役になって相対論や量子力学が身近になった。一方で単純な誤解で現代物理を一蹴する人もいる。「ホーキング宇宙論の大ウソ」などという勘違い本が出たのも今では懐かしい思い出である。
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