第一章には、日本語の音の少なさと平仮名が表音文字であることからくる識字能力の獲得の容易さ、数の数え方が合理的であること、英語が明確で日本語が曖昧だというわけではないことなどが書いてある。言語学者の知識を必要とするほどの内容ではないけど、この部分は別に悪くはない。ただ、ここまでのレビューで本書の重要な部分はほぼ書き尽くせたと思うし、マトモなアナウンサーや国語教師や普段から言葉に気を使っている人の話を聞けばこの程度の知識は得られる。
二章は夢のような酷い内容だった。こんな人が辞書を書いている(書いていた)と思うとゾッとする。「日本語」と「日本人」、「特定の日本人」と「大多数の日本人」、「日本語の文法」と「日本の習慣」などが混同されているのである。この手のことで著者自身が混乱しているのは別に珍しいことではないが、言語学者が言語の話でこんな超初歩的な混乱をしてちゃダメ。三章はトリビア集です。出典リストがないので信頼をおいて読む対象にはできませんでした。