子供の頃,シーズンになると家の中に流れていた,あのクリスマスソングです。
このCDでは,お決まりのクリスマスナンバーが,あの手この手で楽しく味付けされています。
聖夜に音もなく降りしきる雪みたいな,しっとりとしたクロスビーの声。
伝統的な歌唱ではマイナスにしかならなそうな,その声量のなさが,むしろやさしい魅力になっています。
なにやらアメリカンな金儲け主義でゴテゴテに彩られてしまったクリスマスには,
どうも手放しで歓迎できない気分になることもあります。
でも,その雰囲気には独特のなつかしさ,やるせなさもあるみたいです。
まるで,アメリカの無邪気なところだけを搾り採ったようなクロスビーの歌声を聴いていると,
しかめっ面を忘れて,クリスマスシーズンの町の雑踏に浸ってみたくなるんです。
師走の忙しさに悲鳴をあげている人ほど,これを聴いて,自分の汗を笑ってやって欲しいと思います。