駄洒落が過剰なほどに好きな著者、荻野アンナさんの父親アンリの破天荒な生涯(まだ存命ですが)が痛快に書かれている快著です。
いくら国際化の現代でも100か国以上を旅した人はほとんどいないでしょうが、船長アンリは世界中を航海し、美女たちと楽しい時間を持ち、危険な目にも何度も遭遇しながら100か国以上をまわって悠々と生き抜くのです。
現在95歳、介護度5でありながらアンナの教え子のボランティアの女性を勝手にフィアンセと決め、「新婚生活はモナコにしよう」とか、「アンナの弟か妹をつくろう」とのたまう元気な老人です。
駄洒落を連発しながらもアンナは、小説を書いて芥川賞や伊藤整文学賞を受賞し、母校慶応大学の教授で、金原亭駒ん菜という高座名を持つ落語家で、ボクシングもやっているという他事多才の女性です。
この本に関して言うと、舞台と時代が縦横無尽に飛び回るのについていくのがしんどかったのが、5星から1星引いた理由ではありますが、好い本です。