以前からラグジュアリー・ホテルの建設ラッシュが続き、雑誌やテレビなどでそれらが紹介される機会も増えてきた。
しかし本書はそうした表面的な「ハコ」の紹介ではなく、どのような成り立ち・信念のもとで
こうしたホテルが「ラグジュアリー」の地位を築き上げたのか、そして、どのように
一流のホスピタリティを持つ人材を育て上げてきたのかが丁寧に記されている。
本書を読むと、ホテルの真の価値は「ハコ」にあるのではなく、
積み重ねられた歴史・人材教育にあるのだと実感させられる。
ただし、扱っているホテルの半数以上は東京都心に無いホテルである点には留意されたい。
都心近辺のラグジュアリーホテルに興味を持っており、他県や海外に興味の無い方、
国内のホテルの魅力的な設備やレストラン・スパなどについて知りたい方には、
地味で堅苦しい内容と感じてしまうかもしれない。
ホテルのホスピタリティについて新書レベルで研究するには最適な書籍であると評価したいが、
一般的な「都心のホテル好き」くらいでは楽しみづらい内容であると思うので、三ツ星評価としたい。