星をもつ馬は、しあわせを持ってくると言う。そのめんこい子馬に「ホ・シ・コ」と名づけられた。少年コウとホシコは互いの目の中に星の光を見つける。ホシコは売られ先でひどい扱いをされ、あばれて持て余す。コうは引き取って目をかけて大事にしてやる。
「コウちゃんは、ホシコをお嫁さんにするんでないの」と言われる。
コウは兵隊にとられる。その途中ホシコ〈馬〉は行かせまいとしてか、動かなくなる。
そのホシコも強制的に軍馬として中国大陸に送られる。
戦争が終わった。人間は帰ってきたが中国大陸へやられたたくさんの馬たちは、ただの一頭も帰ってこなかった。ホシコもコウも帰ってこなかった。
本書は次のような印象深い詩句で結ばれている。
空を、馬が走っている。/怒って走りまくるひづめの音。/馬と遊ぶ風の音。/その背に、足の短いひとりの青年。/夏の夕暮れ/馬が一頭/空をわたっていく。