内容紹介
エルジェが亡くなる数ヶ月前まで手がけていた未完の物語のスケッチに、シナリオのようにまとめた文章をつけ、シリーズ最後の一冊として出版します。ページとして大体できあがっているスケッチに加え、新たに見つかったメモのようなスケッチには、人物造形、舞台設定など、エルジェがストーリーをつくっていく上での試行錯誤が見られ、エルジェの創造の秘密をかいま見るようで、大変興味深いものです。さらに、今回の物語には、美術品の贋作にカルト宗教がからんできます。描かれたのはもう25年ほど前ですが、未完ながら、今読んでもそのストーリーはとても新しく感じられます。完成していたら、どんなにワクワクする冒険物語になっていただろうと思うと、本当に残念ですが、永遠に終わらぬ結末がかえって想像力をかきたて、読者をタンタンの世界にひきつけてやまないでしょう。
著者について
エルジェ
1907年、ブリュッセル生まれ。
1929年、ベルギーの子ども向け週間新聞「プチ20世紀」に「タンタン ソビエトへ」を連載し、大評判となる。その後、次々と「タンタンの冒険旅行」シリーズを発表し、世界中で爆発的な人気を呼ぶ。24冊あるシリーズは、多くの言語に翻訳され読み継がれている。1983年没。
川口恵子
1958年福岡県に生まれる。
東京大学教養学科フランス科卒業。「タンタンの冒険旅行」シリーズ(福音館書店)の名訳で好評を得ている。山梨県在住。