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著者は自分の幼い頃の記憶を呼び起こしつつ、絵本を読むであろう子供たち、それを読んできかす大人たち、その本が書かれた時間にも思いをめぐらせながら、相変わらずのあたたかい洞察でもって内外の絵本をレヴューしていきます。「せきたんやのくまさん」を書いたリヴァプールの女性の孤独や、ビアトリクス・ポターの誠実さを記すときの静謐な筆致が、とても感動的です。もちろんその他のページに収められている文章もいちいち素晴らしく、ラストを飾る「おはようのほん」についての文章なんて、ちょっとキマリすぎなくらいです。
金井美恵子氏の数ある著作の中で、裏ベストといえるかもしれない本。装丁も見事なものです。
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