本名エドソン・アランテス・ド・ナシメント、「サッカーの王様」が偉大なる人生を誠実につづった、自伝の決定版だ。少年時代のボール蹴りに始まり、サントスFC入団、ブラジル代表、四度参戦し三度の優勝に輝いたW杯、ニューヨーク・コスモス移籍、そして引退......という選手生活を軸に馥郁とした回想を堪能させてくれる。
プライベートな事柄も仔細に語られる。「ペレ」という愛称の由来についてはもちろん、初体験やパイプカットの真実、ED(勃起不全症候群)のスポークスマンを引き受けた理由、さらには自分の息子が犯罪に巻きこまれた時の辛い思い出まで! 同じ学校で日本語を学んでいたというビートルズのジョン・レノンら、NYのセレブとの知られざる逸話も満載。メディアの「偶像」という立場を自覚したうえでゴシップ報道や金銭がらみの失敗談も、しっかりと。
スポーツ大臣やユニセフの大使としての顔ももつペレに一貫しているのは、子どもの健全な成長を願う眼差し。尊敬できる父親像も提示する本書は、<すべてのサッカーファン、とりわけ父親、指導者にお薦め>(釜本邦茂氏)の一冊だ。
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