掲載されているのはキャラクターデザイン副島氏のスケッチが中心。キャラクターの決定稿やゲーム中で使用された表情集などはもちろん、ラフスケッチや没スケッチ、決定稿に至るまでの経緯のコメントなども書かれている。
設定的なイラストの他、雑誌掲載用、予約特典用など貴重な画も収録されているため、純粋にファンとしては嬉しい。キャラクターのイラストのみならず設定資料集らしく背景用のイメージや、オープニングの絵コンテ案も収録されている。巻末にプロデューサー兼ディレクターの橋野氏とアートディレクターの副島氏の対談なども載っており、製作者側のペルソナ3にかけた想い等も読む事ができる。
ただし、載っているのは副島氏のイラストが中心で、ペルソナ3のビジュアルに主眼を置いて作られている。自分としては、主人公たちの細かな設定や、彼らの番外的ストーリーを垣間見ることの出来る「ペルソナ倶楽部P3」の方がファンブックとしてはふさわしいように思える。しかし、純粋にペルソナ3のビジュアルを愉しみたいファンにとっては本書は非常に嬉しい出来栄えである。そういう意味で良くも悪くも公式設定資料集であると感じられた。
貴重なビジュアル集は公式設定資料集に、ファンの愛情はペルソナ倶楽部に、といったところだろうか。だが、どうあってもこの一冊がファンにとって嬉しい一冊であることには変わりない。ペルソナ3に魅せられた方なら購入して損はまったく無いといえるだろう。