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当然、惑星ペリペティアでの事件は全銀河を巻き込む大戦争の序章にすぎないのだ。今後発売されるであろうその銀河戦争のストーリーが待ち遠しい。
さて、本作は同じような趣向で成り立っていながら、非常に分かりやすいくすぐりを多数含んでいます。アニメ、SF、軍事といった分野で、「エヴァンゲリオン」、ソ連軍兵器など、オタクとは言えない私でも分かる引用をたくさん含んでいます。
それだけでなく、主人公の白日夢のイメージの豊かさと、それを単なる夢落ちや、超能力にせず語る説得力。また、随所にはさまれる、詩歌の清澄なイメージ。こういった細部の積み重ねが、この小説を生き生きとしたものにしています。
ミステリ界では、新本格の作家達によって賑わっています。SF界でも、野尻抱介、林 譲治など現代の科学を見据えた緻密な作風によって、SFの科学の部分を復興している作家達がいます。この作者は、SFの持つオモチャ箱感を、これらのガジェットの大群で勝ち取ろうとしているように見えます。また、バックボーンとして「クローンは人間か?」、「国家とは?」などの、大きな疑問に対する思索が見られるところも、昨今の記号を集めただけのSFとは一線を隔するところでしょう。このような意味で、ある意味古典的なSFの味わいがあります。しかし、紛れもなく新しい素材を使ったものです。先の両氏を含めて、迷わず新本格SFと呼んであげたいところです。
さて、しかしこの作品に潜む多くの引用は、まだまだ探索の余地がありそうです。一つだけ種明かしをしておきますと、下巻酒井 格(いたる)の「たなばた」という吹奏楽曲が引用されています。ただ、あの曲は中間部が静かなので、突撃用には向かないんじゃないかと思うのですが、、、。
では、皆さんもストーリーと宝探しを楽しんで下さい。
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