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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ひたすら陰鬱。でも面白い,
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This review is from: ペイルライダー (ガガガ文庫) (文庫)
あらすじから想像は付きましたが、青春なんてこれっぽっちもありません。主人公の第一印象は最低最悪。彼が転校してきたクラスは生徒に密告を奨励する管理社会。そしてスクールカーストによるいじめ。 偽善、嫉妬、虚栄、私欲、暴力など人間の醜い部分を前面に出した陰鬱な世界です。 それも見せ方が生々しく、正直こんな学校生活だったら辞めたくなるだろうなと思いました。 そんなクラスを崩壊させるべく、動き出す主人公達。 人望や体格に恵まれない主人公は、相手の表情、性格などから情報を分析し、心理的な駆け引きに持って行きます。 これが面白い! 煽り、怒らせ、安堵させ、手札をチラつかせ、時には一方的な暴力にも屈せずと執念深さが熱いです。 最初は不快だった主人公が、最終的にはダークヒーローのような立ち位置に定着していて後味も良く爽快でした。 終盤になると感情任せの失敗が目立ち少々残念でしたが、気になったのはそれくらいです。 この作品をオススメ(内容的に)していいのか疑問を感じますが私は楽しめました。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ズッシリと来る,
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This review is from: ペイルライダー (ガガガ文庫) (文庫)
ちびちび読むつもりが一気に一日で読んでしまいました。ストーリー的にはグイグイ引き込まれるというタイプのミステリー仕様の小説ではないのですが、抜け出す力をこちらに起こさせないようなダウナー系の魔力を感じました。自主性を奪われて暗示にかけられたように止まらなかった。そういうダークな力を持った作品だと思う。主人公は高校生ですが、私のような社会人にも通じる構図だなと思った。特にこの小説に出てくる高校はまさに出世狙いで人間性を失った小市民の生息する会社そのものだなあと。語彙を持たないので例えるのが難しいのですが、自分の知ってるものの中では映画のオールドボーイを観たあとに似た感じの、鉛のようにズシンと重たい後遺症が数日残りました。スペックだけが衝撃的なのではなく、描写や心理や色んなものが複雑に絡まっていて、理解できない人間の心を背負ったようで重たかった。現実世界で生きる感覚が薄いときに、(リアルな暴力は避けたいですが)身を斬るような痛みや衝撃が欲しくなり、自分が生身であることを確認したくなります。そういった本能的に動かされるもの、ガツンと重たい読後感を欲してる方に特にお薦めします。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
学園ハードスリラー,
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This review is from: ペイルライダー (ガガガ文庫) (文庫)
最近割と見掛けるようになった学級カーストネタの、暗闘ロマンものとでも言うんでしょうか。虐められがちなデブってて冴えない高校生、実際には同級生を破滅に追いやっては転校してた主人公。その彼が新たに転入してきた学級は、何故か彼が手を下すまでもなく歪んだ雰囲気を漂わせていて… 「ペイルライダー」というタイトルの元ネタは「ヨハネの黙示録」に出てくる『蒼ざめた馬に乗った騎士』で、多分主人公を指していると思います。同名の「ペイルライダー」という映画もありますが、これは主人公が映画好きなことにも掛けているのでしょう。 この作品がもしもラノベで無かったら、多分本格的なハードボイルドかサイコスリラーか何かになっていたんじゃないでしょうか。そうならなかったのは一重に主人公が高校生で舞台が学校で、つまりラノベなせいですが、そのような制約の許す範囲で十分ハードな作品になってる点がユニークだと思います。読み甲斐がありました。 余談ですが、主人公の性格付けを見て豪屋大介「A君(17)の戦争」を思い出しました。あれも異世界軍事ファンタジーに飛んだりせずにリアル寄りでお話を進めたらこうなってたのかも知れませんね。
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