内容(「CDジャーナル」データベースより)
コバケンの熱い第九。これは2005年師走に行なわれた2日間にわたるライヴ音源を編集したもの。十分なコントロールと、感興にまかせた即興的な迸りとが一体となった、ベテランならではの絶妙な演奏。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
すみずみまで血の通った、しみじみと美しい「第九」だ。コバケンといえば、芝居がかった濃い表情や、“炎のコバケン”の異名通り、クライマックスでの燃えるような盛り上がりがまず思い浮かぶが、この「第九」では、むしろ柔らかで素直な響きと自然な呼吸感が強く印象に残った。もちろん、第4楽章の最後は白熱するし、ここぞというところ(第1楽章のコーダなど)で一瞬の休止を入れて見栄を切るような溜めを作ったり、第4楽章のレチタティーヴォに大きめの抑揚を付けてみたりといった、コバケンらしいおなじみの表現はあるのだが、今回はいつもより控えめかもしれない。もちろん、コバケンの抒情的な表現のすばらしさはこの人のファンならご存じのことなので今さら驚くようなことではないのだが、日本フィルの見事なアンサンブルを得て、その美質が十全に発揮された「第九」が出たことを喜びたい。なお、例の唸り声は今回も相当あるので嫌いな方はご注意を。 (増田良介) --- 2006年04月号