オーケストラの指揮者の役割の1つは、曲をスタートさせること。
曲をどのくらいのテンポでどういうリズムでスタートさせるかを伝えること。指揮棒が振りおろされた瞬間が最初の拍の頭となる。
第5番の第一楽章の超有名な出だしの「ダダダダーン」の最初の「ダ」は1拍目の頭ではない。その前に「八分休符」がある。
「八分休符」の無音の時間のあと、クラリネット、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスがユニゾンで同時にフォルテシモでスタートする。
これだけの何十人もの奏者がどうやってタイミングを合わせるのか。しかもステージの端から端まで空間的に離れているから音が伝わる時間差も微調整して、聴衆に同時に聞こえるように合わせている。驚きとしか言いようがない。
バンドならば、ドラマーが最初に少し音を出してスタートする。
CDを聴いているだけではわからないが、指揮者が数回指揮棒を振ってそれからスタートしているようです。
実際はコンサートマスターの動きを見てあわせるとか、コンサートマスターの呼吸にあわせるとかしているとのことです。まさに息を合わせる。
この曲は「運命」というニックネームを忘れて、できるだけ先入観にとらわれずに、素直にそのまま聴けば感動もひとしおです。
私は第4楽章が特に好きになりました。すごく感動しました。勝利の雄叫びを感じました。
私は第5番は第4楽章だけで十分です。第1楽章はハ短調ですが、第4楽章はハ長調です。
「ドーミーソーファミレドレドー、ドードレーレーレミー…」とシンプルなドミソの音をつなげてこんなに感動的な音楽をつくりだしている。
推敲に推敲を重ねて、結局シンプルにたどりついたのでしょうか。
私は第5番の第4楽章と第7番の第1楽章を聴けばいってしまいそうです。